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中国製造業PMI、10カ月連続で景気拡大傾向を維持
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2017-06-02 10:00:54 | チャイナネット | 編集: 郭丹

   中国国家統計局サービス業調査センターと中国物流購買連合会が5月31日に発表した統計によると、5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.2と前月から横ばいとなった。前年同期を1.1ポイント上回り、8カ月連続で51を超える景気拡大傾向を維持した。

   国家統計局サービス業調査センターの趙慶河 高級統計師は、5月の中国製造業について、市場の需要 供給ともに拡大が続いたと指摘する。新規受注指数は52.3と前月並みで、前年同期を1.6ポイント上回った。うち、新規輸出受注指数は50.7と前月より0.1ポイント上昇、7カ月連続で景気判断の分かれ目となる50を上回り、国内外の市場の需要が改善傾向を示した。このほか、企業の市場に対する見通しが楽観に傾いている。生産経営活動期待指数は56.8と、前月を0.2ポイント、前年同期を1.7ポイント上回った。うち、設備製造業とハイテク製造業の生産経営活動期待指数はそれぞれ58.7と59.1だった。それぞれ前月を0.3ポイントと0.2ポイント上回り、企業の業界の今後の発展に対する信頼感が強まっていることが示された。

   交通銀行の連平チーフエコノミストは、もう1つのポジティブな現象として、中小企業の状況改善を挙げた。中型企業、小型企業のPMIはそれぞれ前月を1.1ポイント、1ポイントずつ上回り、51.3と51に上昇した。行政手続きの簡素化と権限委譲、減税と費用徴収削減、コスト削減などの政策が奏功したことを背景に、小型企業のPMIは上昇傾向が鮮明となり、2カ月連続で上昇率が3.6%に達した。三類企業のPMIは顕著に同じ傾向を示し、非常に接近した水準に向った。

   国務院発展研究センター マクロ経済研究部の張立群 研究員は、中国製造業PMIは4月に低下したものの、5月は横ばいとなり、10カ月連続で好不況の分かれ目となる50を上回っていると指摘。これにより経済成長の安定傾向が一段と明らかになったとしている。各指数については、◇受注指数の上昇 横ばい傾向は、国内外の市場の需要が総じて落ち着いていることを示す。◇価格関連指数の低下傾向は、市場の需給ギャップが改善しつつあることを示す。◇製品在庫指数の低下、原材料在庫指数の上昇は、在庫調整活動が安定に向かっていることを示す。◇生産指数の低下、生産活動期待指数の上昇は、生産活動が安定に向かっていることを示す、――と指摘。総合的に判断して、経済成長は短期的で急激な上下動の傾向から全体的な安定傾向に移行しつつあるとの見方を示した。

   連平氏は、この1年の情勢から見て、中国製造業PMIは上昇後に反落するという特徴があると指摘。4月と5月は年初来の低水準にあり、昨年10月並みの水準だとしている。これまでの製造業の生産サイクルを見ると、4-6月は上半期の繁忙期にあたるはずだが、今年は盛り上がりに欠けたことから、経済成長がやや鈍化している可能性があるとみている。

   海通証券チーフエコノミストの姜超氏も、「4月の工業企業の売上、利益はいずれも減少したが、5月の製造業PMIは短期的に横ばいとなった。需要、供給、価格はいずれも横ばいのなかで低下傾向が見られた。産業別では、5月に入ってからも川下需要が依然として低迷、川中の生産も減少傾向であることから、経済が急激な上下動から緩やかな減速傾向に移行しつつあることがわかる。現在の在庫回転サイクルは既に終わりに近づいており、今後は需要の低下に伴い、経済も減速傾向が続くはずだ」と指摘した。

 

(チャイナネット)

 

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5月の財新中国製造業PMI49・6

新華網日本語

中国製造業PMI、10カ月連続で景気拡大傾向を維持

新華網日本語 2017-06-02 10:00:54

   中国国家統計局サービス業調査センターと中国物流購買連合会が5月31日に発表した統計によると、5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.2と前月から横ばいとなった。前年同期を1.1ポイント上回り、8カ月連続で51を超える景気拡大傾向を維持した。

   国家統計局サービス業調査センターの趙慶河 高級統計師は、5月の中国製造業について、市場の需要 供給ともに拡大が続いたと指摘する。新規受注指数は52.3と前月並みで、前年同期を1.6ポイント上回った。うち、新規輸出受注指数は50.7と前月より0.1ポイント上昇、7カ月連続で景気判断の分かれ目となる50を上回り、国内外の市場の需要が改善傾向を示した。このほか、企業の市場に対する見通しが楽観に傾いている。生産経営活動期待指数は56.8と、前月を0.2ポイント、前年同期を1.7ポイント上回った。うち、設備製造業とハイテク製造業の生産経営活動期待指数はそれぞれ58.7と59.1だった。それぞれ前月を0.3ポイントと0.2ポイント上回り、企業の業界の今後の発展に対する信頼感が強まっていることが示された。

   交通銀行の連平チーフエコノミストは、もう1つのポジティブな現象として、中小企業の状況改善を挙げた。中型企業、小型企業のPMIはそれぞれ前月を1.1ポイント、1ポイントずつ上回り、51.3と51に上昇した。行政手続きの簡素化と権限委譲、減税と費用徴収削減、コスト削減などの政策が奏功したことを背景に、小型企業のPMIは上昇傾向が鮮明となり、2カ月連続で上昇率が3.6%に達した。三類企業のPMIは顕著に同じ傾向を示し、非常に接近した水準に向った。

   国務院発展研究センター マクロ経済研究部の張立群 研究員は、中国製造業PMIは4月に低下したものの、5月は横ばいとなり、10カ月連続で好不況の分かれ目となる50を上回っていると指摘。これにより経済成長の安定傾向が一段と明らかになったとしている。各指数については、◇受注指数の上昇 横ばい傾向は、国内外の市場の需要が総じて落ち着いていることを示す。◇価格関連指数の低下傾向は、市場の需給ギャップが改善しつつあることを示す。◇製品在庫指数の低下、原材料在庫指数の上昇は、在庫調整活動が安定に向かっていることを示す。◇生産指数の低下、生産活動期待指数の上昇は、生産活動が安定に向かっていることを示す、――と指摘。総合的に判断して、経済成長は短期的で急激な上下動の傾向から全体的な安定傾向に移行しつつあるとの見方を示した。

   連平氏は、この1年の情勢から見て、中国製造業PMIは上昇後に反落するという特徴があると指摘。4月と5月は年初来の低水準にあり、昨年10月並みの水準だとしている。これまでの製造業の生産サイクルを見ると、4-6月は上半期の繁忙期にあたるはずだが、今年は盛り上がりに欠けたことから、経済成長がやや鈍化している可能性があるとみている。

   海通証券チーフエコノミストの姜超氏も、「4月の工業企業の売上、利益はいずれも減少したが、5月の製造業PMIは短期的に横ばいとなった。需要、供給、価格はいずれも横ばいのなかで低下傾向が見られた。産業別では、5月に入ってからも川下需要が依然として低迷、川中の生産も減少傾向であることから、経済が急激な上下動から緩やかな減速傾向に移行しつつあることがわかる。現在の在庫回転サイクルは既に終わりに近づいており、今後は需要の低下に伴い、経済も減速傾向が続くはずだ」と指摘した。

 

(チャイナネット)

 

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