独ベルリンの国際標準会議から、朗報が伝わった。中国科学院の研究チームによる「感情インターフェース」標準の制定が正式に許可された。これにより人々は、人工知能(AI)への憶測をたくましくしている。ロボットにも感情が備われば、人間と恋愛することも可能だろうか。
中国青年報は同標準の発起人の一人、中国科学院ソフト研究所マンマシンインターフェース スマート情報処理実験室長の王宏安研究員から、同会議の情報を得た。中国科学院ソフト研究所、中国電子技術標準化研究院、上海智臻スマートネットワーク科技股份有限公司(小iロボット)が共同提案した「情報技術感情コンピュータユーザーインターフェース枠組み」が、「ISO/IEC JTC1/SC35」会議の国際投票により制定を認められた。
王氏によると、同標準は中国の「ユーザーインターフェース」分野で初めて認められた国際標準プロジェクトであり、国際ユーザーインターフェース分科会初の感情計算に関する標準プロジェクトでもあり、国内外の同分野の空白を埋めたと言える。分かりやすく言えば、マンマシンインターフェースが世界範囲内で、いかに喜怒哀楽を定義するかに関する統一的な「言語」を手にしたことになる。
人々はAIに対して、常に興味を抱いている。囲碁プログラム「AlphaGo」が昨年イ セドル九段に勝利し、IBMがAIによるがん診断 治療法改善を発表し、Googleの囲碁プログラム「Master」が中日韓のトップクラスの棋士に勝利した。検索大手 百度のAI「小度」がテレビ番組「最強大脳」で、「鬼眼之才」と呼ばれる王昱珩氏に勝利した。これほど人目を引く新技術は他に見つからないだろう。AIは2017年に初めて政府活動報告に盛り込まれ、AIの新たなブームを巻き起こした。
しかしこれに伴い疑問が絶えず浮上し、議論されている。ロボットは人間のように「繊細な気持ち」や「知能」を持つことができるだろうか。「AlphaGo」は計算速度で勝っただけで、感覚や感情などでは依然として人間の比ではない。
マンマシンインターフェースの研究が、こうして生まれた。
感情インターフェースはAIで注目を集めている分野で、人と機械の交流をより自然にすることが目的だ。しかし王氏によると、現在のマンマシンインターフェースにおける感情インターフェース情報の処理方法は、種々雑多となっている。感情の描写方法、感情データの取得 処理の過程、感情表現方法などの統一的な標準がない。これは中国のチームがこの新たな標準を提案した理由だ。