今回民間による保護・使用が可能となった山西省長治市沁源県王陶郷の百草文昌楼
山西省の文化財愛好者たちによると、山西省で文化財と認定されている一部の古代建築に対し、民間による「保護・メンテナンス・使用」が可能となったことがこのほど明らかになった。山西省文物局の資料によると、山西省の文化財認定の古代建築252ヶ所を民間企業などにその保護やメンテナンスを委託し、修繕された建築物は文化的な観光スポットなどとして開放することができると規定している。山西省文物局における同プロジェクトの関係者は、「現在までに古代建築50ヶ所前後に対する保護申請を受けとっている」とした。北京青年報が伝えた。
リストに挙げられている文化財認定の古代建築が同省で最多となるのは、臨汾市に属する47ヵ所、次いで晋中市の37ヶ所だった。文化財の等級は市級、県級もしくは未設定で、省級もしくは省級以上といった文化財は含まれていない。
申請はすでに50ヶ所以上
文化財の保護メンテナンスが民間に委託されることで、過度に商業化されてしまうのではないかというネットユーザーの懸念に対し、山西省文物局の関係者は、「文化財認定の古代建築の保護・使用資格を取得した後、まず費用を自己負担し、建築の修繕を行い、全体的にメンテナンス・保護を行った古代建築を博物館や記念館などの文化的観光スポットとし、可能な限り一般向けに公開することを推奨している。文化財建築の引渡しを行ってから、観光資源として開発することは構わないが、その利用には公益性を保ち、娯楽施設としての開発は許可されない。そのほか、文化財建築であるため、火の使用は禁止されているため、飲食関係への改造も禁じられている。また、修繕計画は文化財の等級に基づいた文物保護部門の審査を受けなければならず、施工する際も文化財保護の関連規定に従い、文化財のいかなる損失も回避しなければならない」と語った。
さらに、「現在までに50ヶ所前後の文化財建築に対する申請を受けとっている。山西省の文化財建築は5万ヶ所以上あるが、その保護作業に関わる人員は約4000人しかいない。盗難にあった文化財建築はそのほとんどが管理されていない状態にある。そのため、企業は文化財の保護メンテナンスを受託した後、開発し利用するだけでなく、その保護・管理を行うことで、文化財盗難のリスクを軽減できるだろう」と話した。
(人民網日本語版)
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