中国国家電網は24日、ブラジルのリオデジャネイロで現地時間1月23日に、同社がブラジルのカマルゴ コレア、プレビファンド、ボネールファンドから株式を買い取り、ブラジルのCPFLエネルジアに対する持株比率を54.64%に引き上げたと発表した。これは国家電網にとって過去最大の海外投資案件となる。
CPFLはブラジルの大手民営電力企業で、主に配電と新エネルギー発電を手がけている。傘下に配電専門企業を9社抱え、サンパウロ州やリオグランデ ド スル州で事業を展開。サービスエリアは30万4000km2、カバー人口は約2400万人、年間配電量は700億kWh、国内配電シェアは14.3%と、ブラジル最大の配電企業となっている。電力供給の信頼性や伝送損失などの運営指標はブラジルトップの高い水準にある同分野の模範的企業。また、ブラジル第一の新エネルギー企業で、運営する新エネルギー発電設備容量(持分ベース)は101万キロワットに上る。
CPFLの資産と国家電網のブラジル既存送電資産は、良いシナジー効果を上げている。ブラジルで進めているベロ モンテ第1期、第2期特別高圧電力輸送プロジェクトは、ブラジル北部の水力発電資源をサンパウロやリオデジャネイロなどに長距離輸送するもの。サンパウロはCPFLの主要な電力供給地で、そのシナジー効果は大きい。
今回の取引によって国家電網は、ブラジル市場で送電、配電、新エネルギー発電、売電などの事業を全面的に手がけることになり、ブラジル資産ポートフォリオを充実させ、ブラジル投資に対するリスク抵抗力を大幅に高めた。プロジェクトが順調に進めば、配電と新エネルギー発電の技術と管理経験をブラジルに輸出し、中国の電力設備もブラジル市場に持ち込むことになる。
国家電網は2010年にブラジルに進出。これまでに合併 買収して安定経営している送電専門企業は14社で、1万kmに上る送電線を管理し、ブラジリアやリオデジャネイロ、サンパウロなどの重要地域に電力を供給している。国家電網のブラジルホールディング会社はブラジル第2の大手送電企業となった。一方のCPFLも、ブラジル電力業界トップ企業として大きな影響力を持つ。今回の取引は、中国とブラジルの経済 貿易協力の促進、中国のブラジル向け投資の拡大、中国とブラジルの生産能力提携の深化につながり、両国の相互利益とウインウイン協力を実現するはずだ。
(チャイナネット)
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