中国音数協遊戯工委(GPC)は10日、公式サイト上で、国家新聞出版放送総局が当面、スマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO」など拡張現実を利用するタイプのゲームについて、セキュリティー面でのリスク評価を終えるまで、配信認可を見送ることを明らかにした。人民網が伝えた。
2016年下半期に海外企業が開発・配信をスタートしたスマホ向けゲームアプリ「ポケモンGO」は、海外で配信されると、たちまちゲーム市場の「大スター」となり、モバイルゲームとGPSやグーグルマップ地図など技術と組み合わせたモバイルゲームは、国際ゲーム業界で一躍注目の的となった。2016年の配信後1カ月で、初月売上額・初月ダウンロード件数いずれも最多など、5項目でギネス世界記録を打ち立てた。 「拡張現実(AR)+位置情報サービス(LBS))」技術は、国際ゲーム業界でスポットライトを浴びた。
だが、同時に、「ポケモンGO」には、いくつかの現実的問題と潜在リスク、さらには国家の安全と国民の生命・財産に脅威をもたらし得るという事実が判明、広く世論の関心を集めた。最近、中国でもこの種のゲームに着目し、研究開発を進めている企業も少なくない。
国家新聞出版放送総局業務主管部門は、「ポケモンGO」ならびに「AR+LBS」など関連技術が、ゲーム産業に持ち込まれ、社会に広く影響を及ぼしている状況に注目、その動向に高い関心を寄せ続けている。今のところ、これらのゲームの海外での動向や社会の反応を見る限り、多くの新技術や革新を導入したこの種のゲームは、ゲーム技術の発展という面では大きな意義を持っている。だが、同時に、海外の消費実績と幾つかの実例を分析したところ、この種のゲームによって、地理情報の安全に対する脅威および社会の交通安全や消費者の身体上の安全に対する脅威など、多大な社会的リスクを抱えることにもつながる。
この点を踏まえ、GPCは公式サイト上で、次の通り発表した。
「国家の安全と国民の生命・財産の安全に対する高度な責任という観点から、国家新聞出版放送総局は、国家関連部門と協力し、安全リスクに対する評価を実施する。安全リスク評価の結果が得られれば、直ちに一般公開する。それまでは、同局はこの種のゲームの配信認可を当面見送る。国内のゲーム企業は、この種のゲームの研究開発・導入・運営に関し、慎重な態度で臨んでほしい」。
(人民網日本語版)
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