新華網北京12月7日(記者/薛天依) 中国社会科学院日本研究所が主催する「日本の政治・社会文化国際学術シンポジウム」が4日に北京で開催された。国内外の専門家・学者が日本の社会構造と階層、日本の行政制度と改革などのテーマをめぐって、踏み込んだ研究討議と交流を行った。
学者たちは次のような見方を示している。当面の日本社会は貧富の差が拡大しており、それにより引き起こされた社会矛盾やそれが日本の政治、経済発展にもたらした影響は、重視するに値する。戦後以降、高度経済成長は国民の所得レベルの総体的な向上をもたらし、日本の経済が繁栄し、社会が安定し、所得の分配が相対的には平等だった。しかし、20世紀90年代に入ってから、日本のジニ係数に比較的大幅な上昇が現れた。ある国際機関の報告書は、日本の相対的貧困率はすでに当機関の加盟国の中で最高レベルの列についていると指摘する。
学者たちは更に次のような見方を示している。日本の社会構造と階層には現在、重大な変化が起こりつつあり、階層の二極分化の現象が比較的深刻になっている。20世紀50年代から70年代までの日本の高度経済成長期に生まれたいわゆる「新中間層」に現在、「上流」と「下流」の二極分化傾向が現れ、しかも若い世代が絶えず加わり続けているのは「下流社会」だ。新中間層の「上流」と「下流」の二極分化がさまざまな社会的摩擦や問題を引き起こす恐れがあり、日本の政治、経済や社会の発展にも比較的大きな影響を与えると思われる。
今回のシンポジウムは中国社会科学院日本研究所が主催し、中国社会科学院、北京大学、北京外国語大学、首都経済貿易大学、南開大学、天津市社会科学院、洛陽外国語学院、日本・上智大学、一橋大学、政策研究大学院大学、 公益財団法人後藤・安田記念東京都市研究所、日本総合研究所、国際戦略研究所などの機関及び朝日新聞社、日本経済新聞社の専門家や学者が会議に出席した。
(新華社より)
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