新華網ジュネーブ10月21日(記者/凌馨)世界貿易機関(WTO)は19日、中国が米国を訴えた反ダンピング措置案専門家チームの報告書を発表し、米国が中国の輸出製品に対して発動した複数の反ダンピング措置はWTO規則に違反すると裁定した。
報告書は中国から輸入された石油専用管材、アート紙などの製品に対して反ダンピング調査を実施する過程で、米国商務省が中国企業に「ターゲット・ダンピング」行為があったかどうかを判断する際に採用した一部の方法及び中国の輸出企業に対し個別税率の設定を拒否する米国の方法などがWTO『アンチ・ダンピング協定』の関係規則に違反すると指摘している。
中国商務省条約法律司の責任者は同日、この件について次のような談話を発表した。専門家チームは中国側の主要訴訟の請求内容を支持し、米国が中国に発動した反ダンピング措置がターゲット・ダンピング(特定品目に対するダンピング認定とダンピング幅の確定)、個別税率(中国の輸出企業へ個別税率を差別的に拒否)などの方法がWTOルールに違反することを認めた。米国側の13項目の反ダンピング措置はWTOルールに違反すると裁定し、中国はこれに対し歓迎の意を表する。
この責任者はまた、次のように指摘した。本案は機械電気、軽工業、金属・鉱物などの多数の産業に関連し、輸出額は約84億ドルに上り、中国の重大な貿易利益に関わる。中国は米国がWTOの裁決を尊重し、貿易救済措置を乱用する誤ったやり方を早期に是正し、中国企業が公平に競争できる国際貿易環境を保証するように勧告した。
専門家は米国のやり方は実質的に本来、ダンピングのない正常な商業取引に対しても「ダンピング」のレッテルを貼られ、元々低いダンピング幅も人為的に引き上げているとの見解を示した。
2013年12月、中国はWTOの紛争解決機関に訴訟を提起し、米国が反ダンピング調査において採用した「ターゲット・ダンピング」行為を含む認定方法などに疑念を示した。
(新華社より)
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