2本目のシャンパンは、真由子の親友・百合の家で開けたルイ・ロデレール。真由子のプレゼントだ。直巳は、開封に手間取る百合から瓶を取り、少し傾けて、テーブルまで歩きながら、静かに開封する。すると百合が不満だったようで、「景気よくパーンと開けなさいよ」と言うと、直巳は「お祝い以外は音を出さないのがフランス式なんだよ。派手な音を出すのは、ダサいアメリカの成金が始めたこと」と鼻で笑う。まだ少年の直巳がなぜこんなに博学なのだろう?もちろん真由子が教えたのだ。このドラマの中では、真由子と百合が腹の探り合いをし、さまざまな目論見がお酒の中に込められている。