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新華網北京6月29日 (郜婕) 日本は26日、国会参議院選挙に向けた選挙運動がスタートしてから初めての日曜日を迎えた。執政党の自民党総裁を務める安倍首相を含む各党派の幹部が街頭で選挙演説を行った。
今回の選挙では、安倍内閣が3年間、取り組んだがひどく非難を浴びた「アベノミクス」が野党の主な攻撃対象になると予想される。英国の国民投票でEU離脱が決定した後、日本円は上昇し、以前から通貨引き締めの抑制に力不足だった「アベノミクス」はますます日本経済を回復させる効力がないと判断されている。
【「安定カード」を打つ】
英国でEU離脱の国民投票結果が24日に発表された後、世界の金融市場が大きく変動し、従来からリスク回避通貨だった日本円は大幅に上昇し、米ドルと円相場が一時100 円を割る非常事態になり、上昇幅は6%を超えた。
安倍首相は英国のEU離脱による衝撃に対応するため、数回にわたり緊急内閣会合を開いた。27日に開催された政府と日本銀行の緊急会合で、安倍首相は財務大臣に円が大幅に上昇した金融市場への対応策を講じ、「継続的に市場の安定を確保するために努力する」ことを要請した。
ロイター通信社は多数のアナリストの見解を引用し、次のように述べた。安倍首相が打った「安定カード」は効力があるかもしれない。その原因の一つは、多数の日本の有権者は民主党が2009年から2012年まで執政した期間に「内部闘争と政策の失敗」及びそれが原因として引き起こした政局不安への記憶がまた新しいためだ。
米国コロンビア大学のグレイグ・カーティス名誉教授は、英国EU離脱の日本の参議院選挙への影響は、安倍首相が所属する政党に有利になる可能性があるとし、「変動の時期に、日本の有権者は安定を選ぶだろう。」と語った。
【或いは優位性を強固にする】
日本では7月10日に参議院選挙の投票が行われ、議席数は参議院の全242議席の半数とされる。
安倍首相は自民党と公明党の連立政権は全議席の過半数、即ち61議席以上を確保したいと表明した。
日本メディアの予測によると、連立政権が選挙で参議院の過半数の議席を確保することはほぼ問題ないため、今回の選挙の最大の懸念は野党が連立政権が憲法改正に必要な3分の2以上の議席を確保することを阻止できるかどうかだ。
ロイター通信社はアナリストの分析を引用し、連立政権は参議院選挙で勝利する可能性が高い状況で、英国のEU離脱に伴う不透明感は「日本の一部の慎重な有権者が連立政権をより強く支持するように説得するだろう。」と述べた。
(新華社より)
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