日本の小売大手イオングループはこのほど2015年の財務報告を発表した。それによると、グループの売上高は2014年の88億1600万香港ドル(1香港ドルは約14.1円)から1.8%増加して89億7500万香港ドルに上り、純利益は2億5800万香港ドルから64%減少した。香港事業の収益は1.7%減少して38億2千万香港ドルになった。大陸部事業の収益は4.6%増加して51億5200万香港ドルになり、純利益は220万香港ドルで、14年の純損益2430万香港ドルの赤字が黒字に転換した。「北京商報」が伝えた。
イオングループによれば、売上高増加の主な原因は中国市場の既存店舗の安定した成長の後押しがあったこと、品揃えが改善されたことにあり、粗利益率は31.7%だった。純利益の大幅減少の主な原因はグループの経営コストの増加、新規店舗の開設に先立つ支出だ。店舗数は香港地区が48店、大陸部の華南地域が30店に上る。
新常態(ニューノーマル)という経済環境の下、イオンは少しずつ変化し、これまでのようなスーパーマーケット事業だけでなく商業不動産への投資という新分野を開拓してきた。イオン中国事業の羽生有希最高経営責任者(CEO)は、「イオンの中国市場における発展は高速車線に入った。グループでは2020年をめどに中国でショッピングセンター50カ所をオープンする計画だ。ただショッピングセンターにはテナントの誘致が難しい、リスクが大きい、競争が激しいといった圧力が横たわる。イオンが商業不動産業界の再編期に劣勢を転換させられるかどうかは依然として未知数だ」と述べた。
イオンによれば、16年2月に広東省広州市番禺区に新店舗を開設したのに続き、下半期には同省の主要都市である広州、東莞、羅湖に新店舗を開設する計画だ。また香港小売業界の圧力に対応するため、プライベートブランド「トップバリュ」の製品とグループが導入するその他のブランドの製品の普及を加速させ、売上アップをはかるという。
(人民網日本語版)
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