中国物流·調達連合会、国家統計局サービス業調査センターは1日、今年2月の製造業購買担当者指数(PMI)を前月比0.4%低下の49.0%と発表した。
国務院発展研究センターの張立群研究員は、「2月にはPMI指数が持続的に低下し、当面の経済成長にはなお下ぶれ圧力がかかり、経済は今なお底にあって安定を求める過程にあることがわかる」と話す。また中国物流情報センターの陳中濤シニアエコノミストは、「2月の指数が低下したのは、主に春節(旧正月、今年は2月8日)要因の影響によるもので、生産指数、受注指数が低下した。だが指数低下の背後には注目ポイントもある。特に購入価格指数が3カ月連続で上昇し、上昇幅が拡大して、(景気 不景気の分岐点である)50%を上回った。ここから企業の新しい年への期待感が好転したことがうかがえる」と話す。
調査によると、春節要因の影響を受け、企業の生産経営活動には変動がみられたが、全体としてみれば、2月の製造業の業績は好調で、ある程度のプラスの変化もみられ、それは主に「2昇1穏」という形で現れたという。
2昇の1つは購入価格の上昇だ。企業の購入価格指数は昨年12月以降、3カ月連続で上昇し、上昇幅が拡大し、2015年8月以降で初めて50%を上回った。特に鉄鋼産業と有色金属産業の原材料購入価格指数の伸びが目立った。こうした上昇傾向が一つの流れになるとすれば、企業業績の改善や生産拡張エネルギーの向上にプラスになる。
2昇のもう1つは生産経営活動期待指数の大幅な上昇だ。過去のデータをみると、年始めには企業の生産経営活動期待指数は上昇するのが一般的で、今年は例年よりも上昇幅が大きく、新しい年の経済見通しや市場情勢に対する企業の信頼感の高さを物語る。
1穏とは閑散期にも雇用が安定(穏定)を維持したことだ。季節的なリズムをみると、春節前後は企業の人材流動が多い時期だが、今年2月の従業員指数は0.2ポイント低下しただけで、変動はそれほど大きくなかった。調査によると、多くの企業が人材の出入りがあると答えたが、全体としては安定を保ったという。