日本メディアの報道に注目すると、「爆買い」に対する日本国内の反応がさまざまなことが分かる。喜び、原因を分析するほか、「中国人が来なくなったら、どうするのか」と懸念する声もある。デイリー新潮の記事によると、訪日中国人客が3割減少した場合、日本のGDPは663億円減少する。まったく来なくなった場合、日本経済は1997−98年のアジア通貨危機、もしくは2008年のリーマン・ショックのような苦境に陥ることになるという。
日本メディアは、「質がよく低価格は、日本製品が中国人に好まれる根本的な原因だ。しかし為替変動、中国の内需拡大政策への転向、コントロール出来ない政治的リスク、中国の産業アップグレードによる消費者取り込みといった、爆買いの終結を促す複数の要素が存在する」と分析した。
復旦大学の専門家である孫立堅氏は、環球時報のインタビューに応じた際に、「高いコストパフォーマンスは、中国人が日本で爆買いする根本的な原因だ。高品質と低価格は、どちらも不可欠だ。元高・円安、2時間半の移動時間により、中国人の訪日にかかる時間と費用は国内旅行よりも安価になっており、かつ多元的な日本製品を購入し高品質のサービスを受けることができる。中国という大きな市場をターゲットとし、日本は多くの取り組みを進めてきた。日本は中国の春節前にマイナス金利政策を打ち出し、円安を維持しようとした」と指摘した。
現状を見ると、中国人の「爆買い」は続きそうだが、変化も生じている。在日華人の李青さんは「個人ガイド」で、案内する客には多くの中国人経営者や芸術家が含まれる。ある訪日客は日本で最も代表的な建築物を、ある客は日本で最も特色ある寺を見学しようとする。「これは今後の訪日旅行の新たな傾向になる。爆買い?以前は確かにツアー客を案内する時に、空のトランクに商品を詰め、さらにトランクを買う人もいたが、今はせいぜい国内の親戚や友人にちょっとした記念品を持っていくだけだ」
中日の交流に長年従事してきた小野さんは、環球時報の記者に対して、「日本人の30年以上前の爆買いには、現在の多くの中国人と同じく、自分が何を欲しがっているか分からず、他人が買っているものを買うしかないという根本的な原因がある。暮らしが豊かになると、日本人は品格と、自分の興味や好みを注意し始め、徐々に自分の目的のために消費するようになった。中国人も今後そうなるはずだ」と語った。
孫氏は、「日本市場は中国人消費者を魅了し始めたばかりで、飽和にはほど遠い。爆買いは表面的な消費習慣にとどまっている。日本は現在、歌舞伎などの異なる文化産業の開発と統合に力を入れ、中国人客の内在的な需要を満たそうとしている。爆買いがいつ終わるかは、中国にかかっている。中国企業は国内市場と消費環境を整えるため、懸命に取り組まなければならない」と指摘した。
(チャイナネット)
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