中国の習近平国家主席は11月18日、フィリピン・マニラで開かれるアジア太平洋経済協力(APEC)・CEOサミットに出席し、基調演説を発表した。(撮影/新華社記者李学仁)
「中国の経済発展の長期的な前進の基本面に変化はない」
「中国の開放の門は永遠に閉ざされない」
「中国の発展はアジア太平洋から始まり、アジア太平洋から利益を得た。またアジア太平洋に根ざし、アジア太平洋に福をもたらし続ける」
習近平国家主席は18日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)ビジネス諮問委員会で力強くスピーチを行い、出席した約800人のアジア太平洋のビジネス界のリーダーに、中国のアジア太平洋および中国経済の活力に対する確固たる自信を示した。
APEC加盟国の経済規模は世界の6割、貿易規模は世界の5割を占めており、世界経済の版図で重要な地位を占めている。しかしマニラAPECの開催前の最新の報告書によると、APECの2015年の経済成長率は、数々の問題を迎えた世界経済を背景とし、昨年の3.4%から3.1%に低下する見通しだ。
地域内の最大の経済体である中国経済の状況と先行きは、APECで特に注目された。習主席はスピーチ中に、「複雑な国内外の環境に直面し、改革の痛みを味わっているが、中国経済の先行きには4つの重要な『不変』がある。中国の経済発展の長期的な前進の基本面に変化はない。柔軟性が高く、高い潜在力を持ち、多くの余地を残すという中国経済の基本的な特徴に変化はない。経済の持続的成長の良好な支柱 基盤と条件に変化はない。経済構造の調整 改善の前向きな姿勢に変化はない」と明言した。
これこそが、中国の自信だ。明確で確固たる政策的理念、そして着実で具体的な実践の支えがある。
中国の自信は、第13次五カ年計画建議が提唱する、革新 調和 グリーン 開放 共有という発展理念から生まれている。中国の自信は「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の提案、アジア太平洋自由貿易圏の進捗といったルートマップから、アジアインフラ投資銀行、シルクロード基金などの枠組みの革新、そして中国とアジア太平洋がチャンスと利益を共有するという美しき信念から得られている。
5大発展理念は、アジア太平洋および世界経済の発展の流れと合致している。新たな発展理念に率いられ、中国は効率と質、革新による駆動、公平性、グリーンな発展、対外開放をより重視する。これは中国経済の「新たな原動力の育成、新たな長所の形成、新たなチャンスの創造」にとって有利だ。これはアジア太平洋および世界経済の持続的な繁栄に新たな原動力を注ぎ、新たな経済成長源の模索に新たな商機をもたらす。
「一帯一路」が提案されてから2年余りが経過し、すでに人々の心に深く浸透している。習主席がスピーチの中で、すでに60以上の国と国際組織がこの提案に積極的に反応 参与していると述べると、会場では割れんばかりの拍手が鳴り響いた。
アジア太平洋のビジネス界のリーダーは、「一帯一路」が地域にもたらす美しき未来に対して心から拍手した。これは彼らが市場の動向とチャンスに極めて敏感で、「一帯一路」が高い潜在力を秘めていることをよく理解し、「一帯一路」の提案がより広範でレベルの高い、さまざまな面での地域協力を推進することを熟知しているからだ。
シルクロード基金はすでに設立されており、アジアインフラ投資銀行は50数カ国を集めている。アジア太平洋では、二国間 多国間の多くの重大プロジェクトが推進されている。新たな協力の場が形成 整備され、相互接続の青写真も描かれている。アジア太平洋自由貿易圏の全体戦略の策定も、すでに始まっている。
中国の自信は、アジア太平洋の自信を深める。中国の青写真は、アジア太平洋の青写真と融合する。
(チャイナネット)
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