中国海関総署（税関）が8日に発表した貿易統計によると、2015年1-10月の輸出入総額（人民元建て）は前年同期比8.1％減の19兆9300億元だった。うち、輸出額は2％減の11兆4600億元、輸入額は15.2％減の8兆4700億元。貿易黒字は2兆9900億元で、75.3％拡大した。
10月単月の輸出入総額は前年同月比9％減の2兆600億元。うち、輸出額は3.6％減の1兆2300億元だった。ここ3カ月の輸出額の減少幅は、7月が9.5％、8月が6.1％、9月が1.1％と顕著に縮小していたが、今月は再び拡大に転じた。輸入額は16％減の8331.4億元で、減少幅は前月の17.7％からやや縮小したが、12カ月連続の減少となった。輸入の減少幅が輸出を大きく上回ったため、貿易黒字は40.2％拡大した。
専門家は、輸出の伸び悩みについて、改善の兆しが表れないとし、世界的な需要の弱さと新興市場の動揺が引き続き主因だと指摘。国内では一連の貿易安定化措置を打ち出したうえ、「一帯一路」プロジェクトの実施が徐々に進められているが、主要先進国の経済回復が依然として弱いため、外需の下振れ傾向が続いていると分析する。
