近年、欧米では中国語学習がブームだ。多くの成人向け中国語学校が設立され、今ではイギリスの幼児たちも中国語を学び始めた。
ロンドンで先ごろ、中国を主とする初めての2言語託児所が作られた。言葉を覚え始めた幼児に対し、中国語の単語や歌を教えている。さらに託児所では、春巻きやチャーハンなど中国式のランチも子供たちに用意する。中国の飲食文化を教えているのだ。しかしその費用は安くない。毎週10時間の中国語の授業で1500ポンド近くかかる。
英紙「デイリーテレグラフ」の記事によると、ロンドンに初めての中国語と英語による託児センター「望子成龍」が作られた。生後6カ月から5歳までの幼児に対し、簡単な中国語の単語と歌を教える。ここでは2歳の男の子が「こんにちは」、「あぶく」、「手を洗う」などの中国語が言える。また同じく2歳の女の子も「魚」や「馬」などの中国語を話す。彼らが覚えた単語は50個以上。この年齢で話せる中国語の程度は、北京や上海の託児所の幼児とさほど変わらない。
また彼らは、簡単な中国語の童謡も歌える。先生と幼児たちが算数ゲームをするときも、アラビア数字と漢数字を同時に使う。彼らが食べるランチのメニューの中には、サンドイッチなど西洋式以外に、中国の春巻やチャーハンがある。託児センターを始めたケニー・ジョン氏はこのような教学方式を「耽溺式学習」と名付けた。生後6か月から中国の言語と文化を吸収させるというものだ。
託児センターではさらに、学生全てに英語の先生と中国語の先生を1人ずつ付けている。基本的な教学方式は「1人の先生が英語で子供と遊び、歌い、話をする。もう1人の先生が中国語で同じことをする」。2対1の教学方式は、多くのイギリス人の両親が認めている。
ジョン氏は大学時代、中国語を学んだ。卒業後は教育コンサルタントとして中国で働いた。そして今年5月にこの託児所をオープン。目的の1つは3歳になる自分の子供に早めに中国語を学ばせることだった。
ジョン氏は「この変化の激しい時代、言語学習を通じて子供たちに異なる文化を理解してもらい、同時に彼らの中国語能力を高めてもらいたい。13億7000万人の市場と交流しやすくなるからね」と語る。
この託児センターのターゲットは英語を母語とし、子供に中国語を学んでほしいイギリス人の親たちだ。現在、託児センターには36名の生徒がいるが、その大部分が英語を母語とする家庭の出身だ。彼らの親は、中国は今後世界最大の経済体になると考えており、そのため自分の子供に中国語を理解させ、子供の間の競争力を高めてほしいと願っている。
4歳になるメイシーちゃんも小学校で中国語を勉強している。「私たちは、子供がいいスタートを切ってほしいと願っています。異なる言語を勉強することは、そのためのいい方法に違いないわ」とメイシーちゃんの親は話す。「かつて私は学校でフランス語を勉強しました。しかし今、どれだけの人がフランス語を話すでしょうか。中国は世界最大の経済体になる国です。それが子供に中国語を学ばせる理由です」。
(チャイナネット)
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