中国国務院新聞弁公室は13日の記者会見で、2015年1-9月期の輸出入に関する状況を発表した。海関総署(税関)の統計によると、15年1-9月の輸出入総額は17兆8700億元で、前年同期比で7.9%減少。輸出、輸入ともに揃って減少した。
海関総署の黄頌平報道官は、15年1-9月の中国の対外貿易は輸出入構造、市場の多様化、エリア配置、貿易の主体、製品構成、貿易条件などでいずれも改善が見られたと指摘した。
3四半期連続で続いている貿易統計の低迷を、指導部は重く受け止めている。汪洋副総理と商務部の高虎城部長の調査隊は先ごろ、相次いで地方へ調査に向かった。汪洋副総理は、外需の縮小と内需の伸び鈍化、価格下落など複数の要因が重なり、今年の対外貿易は近年まれに見る落ち込みとなったと指摘、下押し圧力は依然として大きいとしている。
◆対外貿易のモデル転換は「調整期」へ
1-9月の統計を見ると、中国の対外貿易のモデル転換と高度化はまさに「調整期」に入っていることがわかる。1-9月の対外貿易は、質的向上、効果拡大、高度化と「優進優出」(輸入と輸出の質の向上)で際立った成果が見られた。輸出では、一部の機械 電気製品の輸出が引き続き良好に推移した。軌道交通設備が25%増、携帯電話は13.9%増、医療機器は7.7%増、紡織機械は2.7%増、蓄電池は15.5%増加したという。