中国が2014年に初めて資本の純輸出国となり、2015年に入っても中国企業によるグローバル化のトレンドは衰えていない。多くの中国企業から最も参入基準が高いと考えられている米国市場で、中国企業はここ数年にわたり急成長を続けている。
ただ、全体的にみると、米国での中国企業の成長は初期段階にあり、対米投資の規模と割合は欧州や日本のほか、韓国をも下回り、中国経済の地位とは不釣り合い状況だ。今回の習近平国家主席の訪米を機に、両国の信頼強化のもと、中米の経済・貿易の提携関係は新たなステージに上がることが期待される。
米ロディウムグループは、7月に発表したリポートで、ここ数年にわたり中国企業による対米投資が加速しているとの見方を示した。年間投資額は2008年以前の10億米ドル未満から2014年には100億米ドルを超え、2年連続で100億米ドルの大台を突破。今年も拡大トレンドが続く見通しだ。中国資本参入企業による雇用者数も、5年前のわずか1万5000人から、現在は8万人に増えた。
中国からの対米投資総額はすでに460億米ドルに上った。同グループの創業パートナー、ダニエル・ローセン氏は、2020年に対米投資総額が2000億米ドルに上ると予想した。
投資方式について中国企業は、合併買収や合弁などを比較的好んでいる。米国中国総商会(CGCCUSA)が行った調査によると、中国企業100社のうち42%が主に合併買収の方式を採用。これについて華海米国の杜軍・首席執行官は、合併買収が米国進出の良い方法の一つと指摘した。
米中関係全国委員会(NCUSCR)のスティーブン・オーリンズ会長は、投資が中米の交流と相互信頼を強化する重要な架け橋と分析。両国の経済規模に比べ、中国からの対米投資額はまだ少ないが、将来的には大きく拡大するとみている。
対米投資の拡大で、民営企業が中心的な役割を担っている。NCUSCRはリポートで、米国の成熟した産業構造と運営規則が中国の民営企業に大きなチャンスをもたらすとの見方を示した。現時点で、対米投資額のうち民営企業が占める割合は8割以上に達している。
(チャイナネット)
関連記事: