【新華社北京9月14日】中国網によると、最新の公式データで、米国同時多発テロ「9.11」事件の地上の救援活動と清掃に携わった消防士、警察、清掃員のうち3,700人余りが癌患者と診断されたことがわかった。このうち、2,110人は消防士で、各種データはさらに増加すると見込まれる。このデータは一般住民の癌患者は含まれていない。14年が経過し、災難は収束したように見えるが、悪魔の如く人心に不安感を与え、葛藤は消えることがなく、細心の注意を払わなければ、罪のない生命が奪われようとしている。
広州出身の李華さんは22年前にニューヨークに移民し、ニューヨーク華人職工会に就職した。李華さんは、ワールドドレードセンターのツインタワーから十数通り隔てた中華街で、3人の華人が「9·11」が原因で発症した癌で亡くなったと記者に伝えた。「2人は肺癌で、1人は食道癌でした。」と李華さんは手の指を折って数えた。
国民の生命と国家のイメージ、経済とメンツにおいて、当時の米国が後者を選んだことは疑いない。
2001年9月17日、「9·11」発生から6日後、当時のブッシュ大統領とニューヨーク市政府は、テロ組織に打ち負かされていない、従来と変わらない強い米国を立証することに躍起になり、政府機関と各業界の関係者に早急に職場に復帰するように要請した。そのとき、何千万人という人々は延焼する火の勢いと絶えず搬出される遺体を見ていた。「米国は世界経済の中心で、ニューヨークはその中心の中心だが、政府が関心を寄せるのは経済的地位であって、一般市民の安否ではない。」
迅速で有力な対応によって、当時のジュリアーニ・ニューヨーク市長は市民から高い評価を受け、その強い指導力が賞賛された。大衆を安心させ、説得するために、米国環境保護局、安全衛生委員会など部門の関係者はすべて「空気は安全なので、安心して呼吸できます。水は安全なので、安心して飲めます。」と同じ言葉を繰り返した。
災難が起こった当時は救援が第一で、責任追及がそれに伴い、疑念は後回しになる。これは強く非難すべきことではない。「9·11」以降、批判と疑問を果敢に提起していた米国メディアと世論が突然、「温順」なり、大量のテレビ番組とニュース報道は政府高官、公務員、警察、軍人の献身的な精神と愛国感情を発揚することがメインになった。政府との意見の対立、又は疑念の声は大変少ない。
（新華網日本語）
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