寝る前に最後にすることと起きて一番にすることといえば、「携帯を見る」だろうか?無意識のうちに携帯を探し、頻繁にモーメンツやQQ、微博(ウェイボー)を確認しているだろうか?外出した後で、携帯を忘れたことに気付いたり、電池がなくなってしまったりしたら、落ち着かなくなってしまうだろうか?これらは「携帯依存症」や「携帯社交不安障害」の典型的な症状だ。
では、「病気」のスマホ族は、いくらもらうと、携帯を1週間使わずに過ごすことに同意するのだろう?423人が回答した中国のあるメディアの調査では、約3割が「5万元(約100万円)」と答えた。また4.3%は、「いくらもらっても嫌」と答えた。
携帯が生活に占めている位置は?
統計では、回答者の約8割が携帯を1日平均「3時間以上」使っていた。うち、36.7%は、「5時間以上」だった。そのような人は、24時間のうち、8時間寝るとすると、後の31.25%は携帯に使っていることになる。その他、68.4%が、寝る前に最後にすることは「携帯を見る」と答え、起きて一番にすることは「携帯を見る」と答えた回答者も54.7%に上った。つまり、半数以上の人が、携帯で1日が始まり、携帯で1日を終えているということだ。
「携帯依存症」の症状に関する質問で、約8割が「モーメンツやQQ、微博(ウェイボー)を頻繁に確認する」と答え、最も典型的な症状となった。また、半数以上の回答者が、「無意識のうちに携帯を探していることがあるものの、手にとっても何をしたいのか分からない」と答えた。その他、18.4%が、「いつも携帯が鳴ったり、震えている気がする」、28.6%が「歩く時も下を向いて携帯をいじる」、28.6%が、「必要の有無にかかわらず、携帯をいつも持ち歩いている」と答えた。そして、26.7%が「トイレに携帯を持って行って、時間をつぶしたことがある」と答えたのに対し、「そのような経験は一度もない」との回答は10.2%にとどまった。この結果からすると、回答者の9割が「携帯依存症」になっていることになる。それでも、「自分は携帯中毒」と答えた回答者は53%にとどまっている。
お金をあげれば、「携帯依存症」が治るのだろうか?そうとも言える。しかし、1万元(約20万円)未満で携帯を1週間使わずに過ごすことに同意すると答えた回答者は2割にも満たない。うち6.2%が1000元(約2万円)、13.6%が「5000元(約10万円)」と答えた。回答で最も多かったのは「1万元」で、38.9%だった。その他、26.3%が「5万元」、約1割が「10万元(約200万円)以上」と答えた。もちろん、「お金より携帯を愛している」人もおり、4.3%が「いくらもらっても嫌」と答えた。
携帯依存症は病気!治療が必要
広東省仏山市中医学病院健康管理センター長補佐を務める、心理科の医師 楊炎さんは、「『携帯依存症』は新型精神疾患。若い女性ホワイトカラーや大きな仕事の責任を負う中年の男性、学生などに多い。主に、仕事や勉強のストレス、人間関係の悩み、ひねくれた性格、自信不足などが原因。携帯で他の人との関係を保ったり、自分の存在を証明したりすることを望んでいる」と指摘している。「携帯依存症」を克服するためには、新たに生活の中心となるものを探すことがカギとなる。そして、まず、少しずつ携帯との距離をおき、次に不必要なゲームやアプリをできるだけ消し、最後に家族と一緒に何かをしたり、友達と遊んだりするなど、正常な人間関係を築かなければならない。
(人民網日本語版)
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