中国商業地産連盟の王永平副会長兼秘書長(事務局長)は、「商業用不動産業は仕切り直しの時期が来ており、これまで無計画に動き出していた商業用不動産プロジェクトが多数売りに出される見込みだ。こうした状況は二線都市や三線都市で、さらには四線都市で一層顕著だ。プロジェクトが進まない現状から、商業プロジェクトとともに成長していこうとするブランドメーカーの忍耐力にも限界があることがわかり、商業市場の企業誘致の難しさがわかる。イオンは事業の伸展ぶりに自信をもつが、引き受けなければならないリスクと圧力を決して軽視してはならない」と話す。
北商商業研究院は次のように分析する。日系の同業者イトーヨーカドーが北京の赤字店舗を相次ぎ閉店させているのとは対照的に、イオンは拡張の歩みを加速させている。ここからイオンが挑戦のチャンスに溢れた中国市場に対し、引き続き大きな野心を抱いていることがうかがえる。だが中国市場と地理的に近いとはいえ、日系大手小売企業の中国での発展ぶりは予想されたほど順調ではない。今最も順調に発展するコンビニエンスストア業態をみると、日系のセブンイレブンは直営店の多い北京や成都の市場での業績が今ひとつで、代理店モデルが中心の広州や上海の市場に比べてなお大きな隔たりがある。相対的に成熟した百貨店業態をみると、上海では日本の高島屋が日本人と韓国人の集まるエリアに出店したが、オープンから現在までテナントがいっぱいになったことはない。百貨店は大規模な改装を行い、レストランや体験型業態の効果を高めようとしているが、期待されたほどの成果は上がっていない。伊勢丹百貨店は瀋陽市場で苦労したが、最終的に撤退した。
(人民網日本語版)
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