米国海外抗日戦争史料研究会は6月18 19日にかけて、米議会で抗日戦争史料展覧会を開く。米国主流の社会および若い世代の華人に対して、歴史を記憶し平和を惜しむよう促すことが狙いだ。華人の他にも米国の数十人の議員、現地のアジア系市民団体が、この特殊な意義を持つ史料展覧会に出席する。
劉磊名誉会長によると、同研究会は2014年10月に設立された。この「歴史をとどめ、罪悪に鍵をかける」をテーマとする抗戦勝利70周年記念文物収蔵展は、マイク ホンダ議員らの働きかけを受け、ワシントンDCの米議会レイバーン議員会館で開かれた。史料展は「強盗的行為」、「武力濫用」、「侮辱に抵抗する中華」、「歴史の勝利」など10のテーマに分かれ、400点以上の資料を展示する。これには日本軍が中国を侵略した時の軍旗、日本軍の将校の佩刀、南京大虐殺発生時の日本軍の戦場日記、米国人と日本人が撮影した古い写真などが含まれる。
これらの展示品によると、日本軍が真珠湾を奇襲した翌日、昭和天皇は「国の総力をあげ、征戦の目的を達成する」という内容の詔書を出した。展示品の中には、天皇が海軍大臣に褒美として与えた漆器があり、その裏側には「支那事変」と書かれている。これらの史料と展示品は、昭和天皇が日本の侵略戦争に深く関わった、直接の責任者であることを見学者に伝えている。「人類愛」をテーマとする展示品には、米中の協力を示す多くの資料があり、両国の戦時中の友好を再現している。
中日関係と日本の政治情勢の変化に注目する在米華人は、日本の右翼と日本に近年見られる軍国主義的傾向、および米国の日本に対する放任を懸念している。さまざまな原因により、日本の中国侵略戦争は、米国社会でないがしろにされ、忘れられつつある。例えば米国には第二次大戦を取り扱った映像作品が多く存在するが、日本の中国侵略の歴史を取り扱ったものは極めて少ない。さらにワシントンDCの華人の保護者によると、その15歳の娘がSNSで調査を実施した結果、調査に回答した華人の児童(計15人)のうち、南京大虐殺をまったく知らない人が6人いたという。今回の展覧会は、劉名誉会長が200万ドルをかけて集めた資料を展示しており、歴史を再現したばかりか、日本の右翼の荒唐無稽な歴史観に反論し、異論の余地を与えなかった。ある華人は、「公立校の夏休みと重なったため、子供を連れて見学し歴史を教えたい」と話した。(筆者:鐘家鈺 米ワシントンDC湖北省同郷会秘書長、華人賠償請求専門家)
(チャイナネット)
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