:
ニュース分析:安倍首相の「戦争立法」はなぜ憲法と民意の障壁にぶつかるのか
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2015-06-16 10:14:18 | 新華網日本語 | 編集: 谢艳

   【新華社東京6月16日】日本の万人以上の民衆が連日にわたり、国会議事堂や首相官邸といった政治の中枢周辺で抗議集会を行い、安倍政権が国会に審議を提起した安保法案に反対している。反対者には平和憲法の擁護を主張する市民、学者、野党が含まれるだけでなく、もともと憲法改正を主張していた保守派の学者や自民党の重鎮も憤然として立ち上がり、立憲主義や民主主義に背く安倍首相の独裁的な手法を批判し、日本の平和立国路線を変える「戦争立法」を撤回するよう安倍政権に求めている。

   安倍首相による「戦争立法」が人々を憤らせまた普遍的に懸念させていることには、主に以下の原因がある。

   まず、集団的自衛権の解禁に法的根拠を与えることを趣旨とする安保法案に、憲法違反の疑いがあること。

   日本国憲法第9条によると、日本は武力行使と交戦権を放棄しており、軍隊を保有できない。その後、日本の歴代政府は憲法9条に対して、日本が武力攻撃を直接受けた場合、最小限の武力を行使した反撃が認められると解釈してきた。こうして、日本は「専守防衛」の安保基本国策を形成した。

   しかし、安倍政権の安保法案は「専守防衛」の理念を覆し、日本が攻撃を受けていない時でも集団的自衛権の行使を通して、海外で武力を行使しひいては戦争に参加することができると提起した。

   安倍政権の「無法の限りを尽くす」の手法は大多数の憲法学者や法律の専門家の強い反発を招いた。200人を超える憲法学者が共同声明を発表し、安保法案は憲法第9条に違反すると指摘し、廃案を求めている。

   次に、多くの民衆が民意を無視し、「戦争立法」を無理やり推進しようとする安倍首相の政治的手法に対し懸念を感じていること。

   最近の世論調査では、日本民衆の8割が安保法案を理解できないと回答しており、多くの自民党議員も法案の内容を完全には理解できていないと暗に認めている。国会での審議において、安倍首相、中谷元防衛相、岸田文雄外相、内閣法制局長官を含めて、彼らは野党の質問に対して絶えず言い方を変更しており、一部の言い方は自己矛盾しているほどだ。これは法案そのものの手抜かりを暴露しただけでなく、更には安倍政権の国会という立法機関に対する軽視も明らかに示している。

   安倍首相が安保法案を無理やり推進する姿は、自民党内部や政界の重鎮からの非難も招いている。亀井静香元自民党政調会長は、国の未来の行方に関わる重大な問題では国民に意見を求める必要があり、国会議員であることだけを頼りに決めることはできず、「日本は敗戦以来の最大の危機に直面している」と指摘する。

   1 2   

010020030360000000000000011100391343299611