非翻訳型RNA(ノンコーディングRNA)は生命体における「ゲノムの暗黒物質(ダークマター)」と呼ばれている。中国科学技術大学の単革教授の実験室はこのほど、新型タイプの環状構造非翻訳型RNAを発見し、同タイプの非翻訳型RNAの機能および機能のメカニズムを解明した。これらの成果は世界的に権威のある科学誌「ネイチャー・ストラクチュアル&モレキュラー・バイオロジー」に発表された。「安徽日報」が伝えた。
非翻訳型RNAはタンパク質に翻訳されず、細胞中で調整制御作用を起こすRNA分子を指す。宇宙空間に多くの目に見えず、感じることもできない「暗黒物質」や「暗黒エネルギー」が存在するように、小宇宙である生命体にも神秘的な「暗黒物質」、すなわち非翻訳型RNAが存在している。
一連の重大疾患の発生や進行は、非翻訳型RNAの調整制御がうまくいかないことと関連することが、ますます多くの証拠によって明らかになっている。
環状構造非翻訳型RNA分子に研究者の注目が集まるようになったのはここ数年のことで、これまでは線状構造翻訳型RNAの研究が主に行われてきた。単教授の実験室で発見された環状構造非翻訳型RNAは「エクソン-イントロン環状構造RNA」と命名された。関連の論文では、この新型環状構造非翻訳型RNAが環状の分子となり、線状の分子にならなかった原因について研究が行われ、環状構造を構成する配列の両端に相互に補完し合う配列の重複がいつも存在することが明らかにされている。
(人民網日本語版)
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