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日韓観光ツアーの主役は、80年代生まれの中国人女性
jp.xinhuanet.com | 発表時間 14:36:14 | | 編集: 呉寒氷

 銀行に勤める岳さんはこのところ毎日カレンダーを見ている。1日過ぎれば、カレンダーに丸をつける。岳さんが待ち望んでいるのは、20日の春節(旧正月、今年は1月19日)明けの2日目だ。なぜか?それは、海外旅行に出発する日だからだ。「平日の仕事は忙しく、休みも取れない。旅行へ行くには、春節を待つしかない。前回旅行に行ったのも、昨年の春節。今年の春節は特に時期が遅く、待ちくたびれてしまった」と岳さんは語る。岳さんが今回向かう目的地は日本。すでに昨年の11月には航空券やホテルを予約して、いろいろと情報を仕入れてきた。間もなく、その待ち望んだ日がついにやってくる。銭江晩報が伝えた。

 実際、岳さんのように春節に海外旅行に行く人は少なくない。オンライン旅行サイトや旅行会社に問い合わせたところ、今年の春節期間に出発する日韓ツアーが大人気だという。また、欧州へのクルーズ船ツアーも、ユーロの対人民元の為替レートの変動により人気を集めている。

■ビザ取得が便利で、買い物がお得 テーマ性のあるツアーも魅力的

 「今回の日本行きでは、自分に対してある任務を課した。それは、ハローキティに関わる場所や物で、行けるところはすべて行き、買えるものはすべて買うこと」と岳さんは旅行への抱負を語った。岳さんは多くの「80後」(80年代生まれ)と同様、ハローキティ―の忠実なファンだ。

 一方、1月20日に日本旅行から戻ってきたばかりの安楽さんは、神奈川県鎌倉市の江ノ電電鉄「鎌倉高校前」駅のそばにある踏切の写真を撮影し、それをSNSのコミュニティにアップしたところ、200を超えるコメントが書き込まれた。これは、中国でもファンが多いアニメ「スラムダンク」の有名なオープニングシーンだからだ。

 岳さんや安楽さんのような人は決して珍しくない。旅行会社も明らかに80後の特殊な旅行へのニーズや目的を察知している。中国の大手旅行サイト・携程旅行網日本商品部マネージャーは、「伝統的な花見ツアーのほかに、我々はアニメをテーマとしたツアーも売り出している。三鷹の森ジブリ美術館やサンリオピューロランド、ハウステンボスの『ONE PIECE(ワンピース)』の主人公たちが乗る海賊船を模したクルーズ船『サウザンド・サニー号』のクルーズもその中に含まれている」と説明する。

 日本政府観光局のデータによると、2014年に訪日した外国人観光客の中で、中国大陸部からの観光客は第3位の240万9200人で、前年比83%の急増となっている。

 携程旅行網の最新データによると、今年の春節の日本旅行市場の人気は例年の2倍となっている。主な要因は2つある。(1)19日から日本は中国人向けの個人観光の3年マルチビザの発給要件を緩和するとともに、高所得者層に対するマルチビザの有効期限を5年に延長したこと(2)2014年の免税対象品の範囲が徐々に拡大されたこと。さらにこれに円安傾向も加わり、日本は比較的便利で、買い物でもお得な海外旅行先となった。

 日本の隣国・韓国も同様に春節期間の人気の海外旅行先となっている。携程旅行網が最近発表した「2015年春節海外旅行の需要・動向レポート」によると、2015年春節の最も人気の海外旅行先は韓国と日本でそれぞれ1位と2位となっている。

 今年は、昨年7月に習近平国家主席が韓国を訪問した際、両国首脳が決定した「中国観光年」だ。また、韓国観光局の最新データによると、2014年の訪韓中国人観光客の数は、延べ610万人を超えている。携程旅行網のデータによると、韓国はすでに中国人最大の海外旅行先となっており、その主役は80後と女性となっている。ビザ手続きの簡略化や交通の利便性、文化の魅力などが中国人観光客が韓国旅行を選択する主な要因となっている。

(人民網日本語版)

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