【新華社ワシントン1月6日】米国の科学誌『サイエンス』はこのほど、2015年に出現する可能性が高い科学技術ホットトピックに対する予測を行った。これらのホットトピックは、北極海氷研究、太陽系探査、大型ハドロン衝突型加速器及び複合免疫療法を含む。
雑誌『サイエンス』は、次のように指摘している。地球温暖化に伴い、北極海氷面積の減少による長期的悪影響に関する研究が日増しに活発化している。海洋がより多くの太陽エネルギーを吸収するため、海氷の減少は北極地域の温暖化に増幅効果がある。一方で、北極の温暖化は低緯度地域にどのような影響をもたらすのだろうか。過去10年間の一部の異常気象と関連性があるのだろうか、といった話題に科学界で熱心に議論が繰り広げられている。
第二のホットトピックは、太陽系探査。2014年は彗星の年だったが、2015年も準惑星の年になる可能性が高い。
2006年に、国際天文学連合は、ケレスを小惑星から準惑星に格上げし、 冥王星を太陽系9番目の大惑星から準惑星に格下げした。一部の科学者は次のように指摘した。これらの2つの天体はいずれも氷状彗星物質が太陽系外層空間に凝集されて形成されたものだ。その後は、木星の引力の作用でさまざまな場所に分散された可能性がある。米国航空宇宙局(NASA)の2つの任務は、2つの準惑星の起源を探索するために大いに役立つと見られる。
第三のホットトピックは、大型ハドロン衝突型加速器。今年春に、欧州核子研究センターの大型ハドロン衝突型加速器が2年間のメンテナンスを経て、再稼動した。我々が注目するのは、この加速器が最終的に設計運行エネルギーに到達できるかどうか、今後数年間に新たな神秘的な粒子を発見できるかどうか、それによってこの研究分野を引き続き支えることができるか、という点だ。
第四のホットトピックは、複合免疫療法。癌(がん)の免疫療法は、科学誌『サイエンス』で2013年度の科学的突破のトップに挙げられた。ますます多くの臨床的証拠によって、免疫システムが腫瘍に対抗する「強大な盟友」になる可能性が立証された。現在の重点の一つは、複数の療法を混合して組み合わせることだ。例えば、二種類の新型免疫療法を組み合わせる、又は一種類の免疫療法及び一種類の分子標的治療、放射線療法、又は化学療法を組み合わせるなどだ。
(新華網日本語)
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