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巨大電波望遠鏡「中国天眼」、パルサーの観測で新発見

新華社 | 2021-05-08 14:58:56 | 編集: 张一

   【新華社北京5月8日】中国科学院国家天文台は7日、貴州省にある500メートル球面電波望遠鏡(FAST、通称「中国天眼」)による観測で、パルサーの3次元速度と自転軸に相関関係があるという証拠を初めて発見したと明らかにした。天文学者が同望遠鏡をパルサー研究に活用し始めたことを示している。

   同天文台の姚菊枚(よう・きくまい)博士によると、大質量の恒星が死を迎えると、超新星爆発によって中性子星の一種であるパルサーが誕生する。若いパルサーは自分の前身である恒星に比べ、運動速度も自転も速い。科学者は数十年間の研究から、複数の若いパルサーの速度と自転軸には相関関係があることを発見していたが、若いパルサーの視線速度を測定するのは非常に困難なため、従来の研究では、パルサーの速度と自転軸方向の比較は、視線方向に垂直な2次元の平面上にとどまっていた。

   今回、「中国天眼」による超新星残骸シメイズ147中のパルサーJO538+2817の観測から国家天文台の李菂(り・てき)、朱煒瑋(しゅ・いい)両研究員グループの姚氏がシンチレーション解析により、その径方向の位置と速度を初めて取得。既存の接線速度の計測と組み合わせて3次元の速度を得るとともに、高精度の偏光データ解析により、3次元の自転軸の向きも明らかにした。

   研究成果は国際学術誌「Nature Astronomy」に掲載された。

   

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