【新華社北京3月2日】中国全国人民代表大会(全人代)常務委員会法制工作委員会の臧鉄偉(ぞう・てつい)報道官はこのほど、外商投資法が実施から1年で顕著な効果を上げ、新型コロナウイルスの試練の中でも中国の外資利用が前年比4・5%増となるのを力強く支えたと述べた。2020年に新規設立された外資系企業は5万1千社となった。
外商投資法は2019年3月15日の第13期全人代第2回会議で成立。20年1月1日に施行された。
臧氏は、外商投資法が実施から1年余りで外国投資家と外資系企業のためにより市場化、法治化、国際化された投資環境を創出したと指摘。中国の外資誘致は逆風の中でも4・5%増加し、外資誘致規模の対世界比が過去最高を更新。世界最大の外資流入国となったと述べた。外商投資法の実施効果については「五更(五つの『さらに』)」を強調した。
①外資参入が「さらに」自由になった。参入前内国民待遇にネガティブリストを加える管理制度が実施され、投資家の選択がより自主的になった。20年は外国投資家と中国の自然人との合弁企業が9千社近く設立され「無から有へ」を実現した。
②投資活動が「さらに」円滑になった。商務分野の外資系企業の設立・変更審査登録を撤廃し、情報報告制度を実施。外国企業が市場監督管理機関で直接会社の設立登記を行えるようになった。外国企業の投資プロジェクトの約99%が、オンライン・プラットフォームで告知登録を行った。
③サービス体系が「さらに」健全になった。重点外資プロジェクト作業特別チームを設立し、中央政府レベルで外資系企業から報告のあった新型コロナ対策物資の不足、越境物流の停滞、産業全体での生産再開などの問題252項目の解決に協力した。
④権益保護が「さらに」確実になった。「外商投資企業投訴業務条例」を実施したほか、各地の苦情処理機関名簿を公表したことで、外資系企業の苦情申し出がより円滑かつ簡便になり、プロセスも分かりやすく、使いやすくなった。
⑤市場競争が「さらに」公平になった。外商投資法が外資系企業の政府調達や入札への平等参加に対し強固な法的保障を提供したことで、外資系企業の標準化業務への平等参加が前向きに進展した。20年は外資系企業100社近くが国家基準の策定と改正作業に参加した。
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