【新華社銀川12月5日】中国送電大手、国家電網傘下の寧夏電力はこのほど、寧夏回族自治区の域外送電量がここ10年で4倍に増え、累計4100億キロワット時を突破したことを明らかにした。高性能の送電線を複数建設することで、同自治区の資源の優位性を経済の優位性に変え、華北地域と華東地域への電力供給を確保するに当たり大きな役割を果たしている。
同自治区は石炭埋蔵量が豊富で、風力エネルギーと太陽エネルギーにも恵まれているが、地元での電力消費は限られている。2010年11月、世界初となるプラスマイナス660キロボルト級直流送電線の銀東直流送電線が完成。同自治区のエネルギー資源を華東地域に送ることで、大規模な域外送電に先鞭(せんべん)をつけただけでなく、中国西部の電力を東部に送る「西電東送」プロジェクトの北ルートを切り開いた。
16年にはプラスマイナス800キロボルト級超高圧直流送電線の霊紹送電線が完成、年間送電量は500億キロワット時と浙江省の電力需要の6分の1近くに対応できるようになった。18年には同自治区北部の電力を山東省に送る750キロボルト級の昭湖送電線が稼働を本格化させ、域外送電可能量が一段と拡大した。
域外送電の増加は同自治区のクリーンエネルギー発電の設備容量の急速な伸びにもつながっている。データによると、同自治区ではこの10年でクリーンエネルギー発電の設備容量が1500万キロワットから5千万キロワットに拡大、中でも新エネルギー発電の設備容量は86万キロワットから2200万キロワットにまで増加している。これにより同自治区の送電網は、新エネルギー発電の出力が域内電力需要を上回る国内初の省級送電網となっている。
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