米カリフォルニア州サンノゼで、アップルの世界開発者会議(WWDC)を主催するティム・クック最高経営責任者(CEO)。クック氏は2月27日、フォックス・ビジネスのインタビューの中で、中国における新型肺炎の感染者数が日に日に減少しており、この制御下に置かれている状況を「楽観している」と語った。(2019年6月3日撮影、サンノゼ=新華社配信)
【新華社鄭州3月9日】電子機器受託生産大手、富士康科技集団(フォックスコン)は、中国河南省鄭州にある主要工場で生産能力を徐々に復旧させている。
フォックスコンの鄭州空港経済区における生産は、1月の新型コロナウイルスによる肺炎の流行が原因で減速。グローバル・サプライチェーンに影響を及ぼした。
米電子機器大手アップルは2月、第1四半期の業績予測を下方修正し、新型肺炎の流行により、世界における「iPhone(アイフォーン)」の供給が「一時的に制限される」見通しだと発表。
フォックスコン鄭州工場では、1月末の春節(旧正月)期間中、帰省せずに職場に残った従業員は1800人だけだった。しかし、地元当局の支援を受けて、今では前年同時期の水準に迫る約8万人が勤務している。
鄭州空港経済区の職員によると、従業員を職場復帰させるため、地元政府がバスを手配したほか、従業員の健康を確保するため、徹底した消毒や隔離措置も取られたという。
鄭州空港経済区は、この10年間にアップル製携帯電話8億台超を世界に出荷しており、2019年にはその半数近くを生産した。
中国山西省長治市出身のフォックスコン従業員の李さんは「会社からの手紙を受け取ると、即座に復職を決めました。2月中に復職すれば、ボーナス3千元(1元=約15円)の支給を約束されていたので」と語った。
2日、中国広東省深圳市にある富士康科技集団竜華科技園で、新設された生産ラインでマスクを製造する従業員。(深圳=新華社記者/王豊)
李さんは鄭州工場に到着すると、ワンルーム寮の自室で14日間隔離された上で生産ラインの持ち場に復帰した。
鄭州空港経済区の製造業者は納期の遅れを取り戻すため、生産能力を拡充するだけでなく、相互に助け合ってもいる。
聯創電子科技鄭州支社の彭さんによると、同社は他社が受注していたOEM(相手先ブランド名製造)の注文を肩代わりしたという。
同社は春節前に十分な資材を備蓄していたため、他社よりも2週間早く生産を再開することができた。
生産ラインでは全従業員がマスクを着け、社員食堂では1卓に1人ずつで食事をしている。
「新型コロナウイルスによる肺炎の流行は、第1四半期の生産量に響くでしょうが、年間生産量への影響は限定的なものとなるでしょう」と彭さんは語った。
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