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新型肺炎、AI技術取り入れたCT検査で正確で効率的な診断が可能に
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2020-03-05 16:46:53 | 新華社 | 編集: 张一

http://www.xinhuanet.com/english/2020-03/03/138839694_15832287385841n.jpg

湖北省武漢市に開設された臨時医療施設で、可動式CT装置で患者のCT画像をチェックする医療従事者ら。(2月23日撮影、武漢=新華社配信/高翔)

【新華社北京3月5日】中国のハイテク企業は、新型コロナウイルスによる肺炎の疑いがある症例をコンピューター断層撮影(CT)検査で診断するスピードを上げるため、人工知能(AI)システムの開発に力を入れている。

中国が発表した診断ガイドラインでは、新型肺炎の主要な診断基準としてCT検査が推奨されている。医師はCT画像に写っている患者の肺の影などの特徴から新型肺炎に感染しているかどうかを診断するが、患者1人につきCT画像は約300枚もあり、肉眼で分析する場合、約5~15分かかってしまう。新型肺炎患者の場合、放射線科医は以前のスキャンを確認する必要があり、診断への負担が増している。

今月2日、AI企業、科大訊飛(アイフライテック)は、AIを基にした新型肺炎診断システムを中国科学院と共同開発したことを発表。科大訊飛によると、このシステムを使えば、患者のCT画像を3秒以内に読み取って分析できる。安徽省合肥市の病院ではこれまでのところ、このシステムによって、既に確認済みのすべての症例を見つけ出し、病変の検出率は90%に達している。

機械学習では、再現率(真陽性率)によって、正しく認識された陽性率の割合を測定する。このシステムは、病変組織の形態、範囲、密度などの主要な画像機能の分析や、肺病変全体の4Dコントラスト・ダイナミック画像の作成が可能で、新型肺炎を診断する上で正確かつ効率的な基準を提供している。

湖北省武漢市の臨時医療施設で、患者のCT画像をチェックする医師ら。(2月25日撮影、武漢=新華社記者/沈伯韓)

他社もAI診断システムの開発を行っている。

河南省鄭州市にある新型肺炎患者の主要指定病院に2月16日、AIシステムが導入された。中国電子商取引(EC)大手のアリババグループ傘下の先端科学技術研究機関、DAMOアカデミー(達摩院)が、クラウドサービスを主業務とする阿里雲(アリババ・クラウド)と共同開発したこのAI診断技術では、新型肺炎の疑いがある患者のCT画像を20秒以内に分析できる。精度は96%だ。

上海に本社を置くAI企業、依図は、1月28日に上海公衆衛生臨床センターにスキャナーシステムを提供。同システムはフィードバックを経て、新型肺炎発生地である湖北省武漢の病院をはじめ、全国約20の病院に導入された。同社によれば、病変領域が自動的に検出でき、定量分析は2~3秒で終了する。

コンピューターによる画像認識が進歩し、スキャンによる読み取りと分析はAI技術としてかなりの成長を遂げている。スキャンおよび臨床報告の面で実績を積んだAIシステムの中には、肺がんリスクの予測や、乳房X線写真での乳がん発見に関して放射線科医より優れているものもある。

新型肺炎診断システムについて開発者らは、さまざまなデータのフィードバックを行いながら日々システムをアップデートし、日を追うごとに感度と正確さの面で進歩していると述べている。

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新華網日本語

新型肺炎、AI技術取り入れたCT検査で正確で効率的な診断が可能に

新華網日本語 2020-03-05 16:46:53

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湖北省武漢市に開設された臨時医療施設で、可動式CT装置で患者のCT画像をチェックする医療従事者ら。(2月23日撮影、武漢=新華社配信/高翔)

【新華社北京3月5日】中国のハイテク企業は、新型コロナウイルスによる肺炎の疑いがある症例をコンピューター断層撮影(CT)検査で診断するスピードを上げるため、人工知能(AI)システムの開発に力を入れている。

中国が発表した診断ガイドラインでは、新型肺炎の主要な診断基準としてCT検査が推奨されている。医師はCT画像に写っている患者の肺の影などの特徴から新型肺炎に感染しているかどうかを診断するが、患者1人につきCT画像は約300枚もあり、肉眼で分析する場合、約5~15分かかってしまう。新型肺炎患者の場合、放射線科医は以前のスキャンを確認する必要があり、診断への負担が増している。

今月2日、AI企業、科大訊飛(アイフライテック)は、AIを基にした新型肺炎診断システムを中国科学院と共同開発したことを発表。科大訊飛によると、このシステムを使えば、患者のCT画像を3秒以内に読み取って分析できる。安徽省合肥市の病院ではこれまでのところ、このシステムによって、既に確認済みのすべての症例を見つけ出し、病変の検出率は90%に達している。

機械学習では、再現率(真陽性率)によって、正しく認識された陽性率の割合を測定する。このシステムは、病変組織の形態、範囲、密度などの主要な画像機能の分析や、肺病変全体の4Dコントラスト・ダイナミック画像の作成が可能で、新型肺炎を診断する上で正確かつ効率的な基準を提供している。

湖北省武漢市の臨時医療施設で、患者のCT画像をチェックする医師ら。(2月25日撮影、武漢=新華社記者/沈伯韓)

他社もAI診断システムの開発を行っている。

河南省鄭州市にある新型肺炎患者の主要指定病院に2月16日、AIシステムが導入された。中国電子商取引(EC)大手のアリババグループ傘下の先端科学技術研究機関、DAMOアカデミー(達摩院)が、クラウドサービスを主業務とする阿里雲(アリババ・クラウド)と共同開発したこのAI診断技術では、新型肺炎の疑いがある患者のCT画像を20秒以内に分析できる。精度は96%だ。

上海に本社を置くAI企業、依図は、1月28日に上海公衆衛生臨床センターにスキャナーシステムを提供。同システムはフィードバックを経て、新型肺炎発生地である湖北省武漢の病院をはじめ、全国約20の病院に導入された。同社によれば、病変領域が自動的に検出でき、定量分析は2~3秒で終了する。

コンピューターによる画像認識が進歩し、スキャンによる読み取りと分析はAI技術としてかなりの成長を遂げている。スキャンおよび臨床報告の面で実績を積んだAIシステムの中には、肺がんリスクの予測や、乳房X線写真での乳がん発見に関して放射線科医より優れているものもある。

新型肺炎診断システムについて開発者らは、さまざまなデータのフィードバックを行いながら日々システムをアップデートし、日を追うごとに感度と正確さの面で進歩していると述べている。

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