歴史的に見ても、米国は時に自国を国際社会における特別な存在とみなし、規則を破ってきた。しかし現在の米国政府が「米国優先」の大旗を掲げ、長年にわたり社会において中心的な価値とみなされてきた契約の精神を打ち捨て、何のためらいもなく「反契約の罠」へと向かっている点について、世間の人々は目を見張らせている。人民日報が伝えた。
自発的に契約を結び、信用を遵守することは、現代市場経済において重要な基礎となっていることは周知の事実だ。各国間においても契約の精神に則って、生産要素の優位性を補完し、自由な流通を推し進め、経済グローバル化の発展を促進させている。長年にわたり、先進国と発展途上国は経済の法則と商業における自発的な原則に基づき、先進的な技術と安価な労働力、天然資源といった経済要素の大循環を形成し、世界経済の成長を推し進めてきた。しかしながら、現在のホワイトハウスはこうした基本的な歴史的事実を一顧だにせず、現行の国際ルールの不公正さが米国に損害をもたらしたとする発言を繰り返して批判している。中米経済貿易の往来は市場の原則に完全に基づくものであり、中米企業間の技術交流や協力は商業契約に完全に基づくものであるにもかかわらず、ホワイトハウスは中国に対して米通商法301条に基づく調査を実施した上で、関税の追加を行った。こうした行為は国際ルールにおける契約側の履行義務を遵守していないばかりか、経済貿易協力主体としての企業の契約の成果をも尊重しない行為となる。商業信用を守らず、世界における分業と協力に混乱をもたらし、市場経済における信頼という土台を破壊しようとしている。
世界貿易機関(WTO)の紛争解決に関する研究報告によると、米国というこの世界トップのエコノミーはこれまでに「ルールを守らない」最大のメンバーであり、同機関における違反の3分の2が米国によって引き起こされている。自国に有利であればこれを用い、不利であれば一顧だにしないというのは典型的な実用主義であるといえ、一種の近視眼的戦略であるともいえる。
(人民網日本語版)
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