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カーシェアリング市場が急速に拡大か リスクも
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2017-09-10 11:17:53 | チャイナネット | 編集: 郭丹

   交通運輸部と住宅城郷建設部は共同で、「小型自動車レンタルの健康的な発展と促進に関する指導意見」(以下「指導意見」)を先ごろ発表した。同意見では、「時間貸しのレンタル」という新業態の発展を明確に後押ししており、都市総合交通運輸体系における位置づけも合理的に定めている。これによりカーシェアリング市場が急速に拡大しそうだ。あるコンサルティング企業は、カーシェアリング市場は2020年までに92.8億元に拡大すると予測する。カーシェアリングと非常に似た業態であるシェア自転車はかつて、放置駐車などで都市問題となった。カーシェアリングも駐車難民やデポジット問題など「シェアならではのネック」が再演されるのだろうか。

   業界筋によると、カーシェアリングはライドシェアとほぼ同時期に広まったが、ライドシェアが徐々に規模を広げると共に規範化されたのに対し、カーシェアリングは一向に定着していないと言う。しかし今回の「指導意見」で支持や後押しが明確になったことで、カーシェアリングに新たな風が吹くだろうとの見方を示す。

   政府が出した積極的なシグナルに対し、企業も積極的に対応している。Gofunの最高執行責任者(COO)である譚奕氏は、「新たに認められた都市公共交通におけるカーシェアリングの地位や効用は、我々の業界の将来に対する自信をさらに深めた」と述べる。Gofunは来年、カバーする都市を50都市から100都市に拡大する計画だ。総車両数を5万台前後増やすとしている。

   TOGO(途歌)の王利峰CEOは取材に対し、「都市によっては、カーシェアリングが新都市の発展や人気獲得の重要な手段になる。市場の反応や好感度は明らかに上がる」と話す。

   大都市はナンバープレートが貴重なことから、かつてカーシェアリングは主に新エネルギー車が使用された。しかし最近では、BMWやアウディなどミドルまたはハイエンドなガソリン車メーカーが参入しているため、ユーザーにより多くの選択が広がるだろう。

   駐車問題などのネックをどう解決するべきか

   「iiMedia Research」が発表した「2016-2017中国インターネット自動車時間貸し市場研究報告」によると、2016年の中国インターネット自動車時間貸し市場は4.3億元規模で、2020年までに92.9億元に達すると予測している。

   現状、国内にはカーシェアリングのプラットフォームが多く存在し、数千万の融資を得ている。TOGOの王利峰氏CEOは、「今年4月に4000万元のA+輪融資を得た。真格ファンドと拓璞ファンドの共同融資だ。現在、累計で8000万元の融資を得ており、B輪(2段階目)の融資状況もまもなく発表する」と述べる。北京一度用車信息科技有限公司の龐義成董事長も、「現在わが社は三輪(三段階目の)融資を終えており、その累計は2億元以上だ」と述べる。

   カーシェアリングの急速な発展は、シェア自転車同様、新たな交通手段を多くの消費者に提供する一方、都市交通管理側にとってはリスクとなるものである。カーシェアリングの発展のためには、いくつかのネックが解消される必要がある。

   「交通渋滞が加速するのではないか」との問いに対し王利峰氏は、「北京、上海、広州、深圳はナンバープレートの新規増が抑えられており、サプライサイドの新規増は限定的だ。そのためカーシェアリングの出現によって自動車保有数が急増することはない」と述べる。

   譚奕氏は、「自家用車の利用率は現在5%以下であり、カーシェアリングの利用率は大いに高まるとみられる。カーシェアリングの密度と数量が大きくなるにしたがい、利便性も高まる。カーシェアリングの利便性と密度が一定程度に達した頃には、自家用車を手放そうと考える人が出てくると信じる」と述べる。

   停車場難の問題を解決できるだろうか。カーシェアリングは停車する場所が問題となる。どこでも停めてよいとする都市や地域は少ない。カーシェアリング業界の最大のネックは「停車しにくい、借りるのは面倒」など現実的な問題である。もしカーシェアリングでルールもなく適当に停車するなら、交通秩序に対する影響はシェア自転車を大きく上回るかもしれない。

   これに対し「指導意見」では、グランドデザインにおいて「人の密集する地域での公共停車場は、時間貸し車両の停車に提供する」、「路上停車料金の優遇などの措置を通じた奨励をする」という2大支援メカニズムが提出されている。

   都市交通の専門家である徐康明氏は、「カーシェアリングはある程度、公共サービスの機能を引き受けるものだ。道路や停車場所といった社会資源を適切に使うことは合理的である」と述べる。北京出行経営管理センターの張伯緯副総監は、「停車場所の不足で生じる交通混乱問題を解決するためには、技術を通じた観測管理プラットフォームや違反者を管理する信用リストなどの構築や必要だ。また、管理部門が利用率の低い停車場所の資源をリストアップし、カーシェアリングプラットフォームに開放したほうがいい」と述べる。

 

(チャイナネット)

 

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新華網日本語

カーシェアリング市場が急速に拡大か リスクも

新華網日本語 2017-09-10 11:17:53

   交通運輸部と住宅城郷建設部は共同で、「小型自動車レンタルの健康的な発展と促進に関する指導意見」(以下「指導意見」)を先ごろ発表した。同意見では、「時間貸しのレンタル」という新業態の発展を明確に後押ししており、都市総合交通運輸体系における位置づけも合理的に定めている。これによりカーシェアリング市場が急速に拡大しそうだ。あるコンサルティング企業は、カーシェアリング市場は2020年までに92.8億元に拡大すると予測する。カーシェアリングと非常に似た業態であるシェア自転車はかつて、放置駐車などで都市問題となった。カーシェアリングも駐車難民やデポジット問題など「シェアならではのネック」が再演されるのだろうか。

   業界筋によると、カーシェアリングはライドシェアとほぼ同時期に広まったが、ライドシェアが徐々に規模を広げると共に規範化されたのに対し、カーシェアリングは一向に定着していないと言う。しかし今回の「指導意見」で支持や後押しが明確になったことで、カーシェアリングに新たな風が吹くだろうとの見方を示す。

   政府が出した積極的なシグナルに対し、企業も積極的に対応している。Gofunの最高執行責任者(COO)である譚奕氏は、「新たに認められた都市公共交通におけるカーシェアリングの地位や効用は、我々の業界の将来に対する自信をさらに深めた」と述べる。Gofunは来年、カバーする都市を50都市から100都市に拡大する計画だ。総車両数を5万台前後増やすとしている。

   TOGO(途歌)の王利峰CEOは取材に対し、「都市によっては、カーシェアリングが新都市の発展や人気獲得の重要な手段になる。市場の反応や好感度は明らかに上がる」と話す。

   大都市はナンバープレートが貴重なことから、かつてカーシェアリングは主に新エネルギー車が使用された。しかし最近では、BMWやアウディなどミドルまたはハイエンドなガソリン車メーカーが参入しているため、ユーザーにより多くの選択が広がるだろう。

   駐車問題などのネックをどう解決するべきか

   「iiMedia Research」が発表した「2016-2017中国インターネット自動車時間貸し市場研究報告」によると、2016年の中国インターネット自動車時間貸し市場は4.3億元規模で、2020年までに92.9億元に達すると予測している。

   現状、国内にはカーシェアリングのプラットフォームが多く存在し、数千万の融資を得ている。TOGOの王利峰氏CEOは、「今年4月に4000万元のA+輪融資を得た。真格ファンドと拓璞ファンドの共同融資だ。現在、累計で8000万元の融資を得ており、B輪(2段階目)の融資状況もまもなく発表する」と述べる。北京一度用車信息科技有限公司の龐義成董事長も、「現在わが社は三輪(三段階目の)融資を終えており、その累計は2億元以上だ」と述べる。

   カーシェアリングの急速な発展は、シェア自転車同様、新たな交通手段を多くの消費者に提供する一方、都市交通管理側にとってはリスクとなるものである。カーシェアリングの発展のためには、いくつかのネックが解消される必要がある。

   「交通渋滞が加速するのではないか」との問いに対し王利峰氏は、「北京、上海、広州、深圳はナンバープレートの新規増が抑えられており、サプライサイドの新規増は限定的だ。そのためカーシェアリングの出現によって自動車保有数が急増することはない」と述べる。

   譚奕氏は、「自家用車の利用率は現在5%以下であり、カーシェアリングの利用率は大いに高まるとみられる。カーシェアリングの密度と数量が大きくなるにしたがい、利便性も高まる。カーシェアリングの利便性と密度が一定程度に達した頃には、自家用車を手放そうと考える人が出てくると信じる」と述べる。

   停車場難の問題を解決できるだろうか。カーシェアリングは停車する場所が問題となる。どこでも停めてよいとする都市や地域は少ない。カーシェアリング業界の最大のネックは「停車しにくい、借りるのは面倒」など現実的な問題である。もしカーシェアリングでルールもなく適当に停車するなら、交通秩序に対する影響はシェア自転車を大きく上回るかもしれない。

   これに対し「指導意見」では、グランドデザインにおいて「人の密集する地域での公共停車場は、時間貸し車両の停車に提供する」、「路上停車料金の優遇などの措置を通じた奨励をする」という2大支援メカニズムが提出されている。

   都市交通の専門家である徐康明氏は、「カーシェアリングはある程度、公共サービスの機能を引き受けるものだ。道路や停車場所といった社会資源を適切に使うことは合理的である」と述べる。北京出行経営管理センターの張伯緯副総監は、「停車場所の不足で生じる交通混乱問題を解決するためには、技術を通じた観測管理プラットフォームや違反者を管理する信用リストなどの構築や必要だ。また、管理部門が利用率の低い停車場所の資源をリストアップし、カーシェアリングプラットフォームに開放したほうがいい」と述べる。

 

(チャイナネット)

 

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