第一食品商店の月餅を選ぶ上海市民(撮影・張霽平)
中秋節(旧暦8月15日、今年は10月4日)までまだ2ヶ月あるというのに、各商店による2017年の「月餅商戦」の火ぶたが早々と切られた。月餅の老舗が売り出す伝統的な「鮮肉月餅(豚肉入り月餅)」のほか、各種新風味の月餅もどんどんと登場している。中国新聞網が伝えた。
上海の老舗企業・第一食品商店は、消費者の好みに合わせ、3種類の新商品を打ち出した。同社の営業担当者は、「今の人々の好みは、毎日のように変化しているため、私たちもそれに合わせて新商品をどんどん開発し、お客様のニーズを満たさなければならない。『酸菜牛蛙(ウシガエルと漬物)』、『鮑魚鮮肉(アワビと豚肉)』、『鮮肉焙熄(豚肉とタケノコ)』の3種類が今年の新商品で、『酸菜牛蛙』は1日で3千個以上売れ、微博(Wechat)で人気を博し、『ネットで有名な月餅』になった」と話した。
「酸菜牛蛙」月餅の餡には、本物のウシガエルのもも肉が使われており、シャキシャキした白菜の漬物と合わせることで、伝統的な鮮肉月餅とは全く異なる爽やかな食感になっており、猛暑の夏に多くの消費者が飛びついた。営業担当者は、「これまでに購入いただいたお客様のうち、若い方が積極的に新風味を試すというケースが多い。一方、中・高年のお客様は、伝統的な月餅を選ばれる傾向が高い」と説明した。
グルメ界には、「チーズを使った料理は必ずネット上で話題になる」という「伝説」がある。昨年出した「醃篤鮮(タケノコ・豚の胃の煮物)月餅」が大ヒットした新雅月餅は今年、「エビチーズと豚肉月餅」を販売した。蘇式(蘇州式)月餅の皮に、ひき肉、濃厚チーズ、エビのむき身が包まれているこの月餅は、毎日2千個限定販売で、すぐに売り切れてしまう場合が多い。
今時の人たちはますます好みが煩くなり、「革新」は食品メーカーにとって「新鮮であり続ける」ためのキーワードとなっている。風味の革新という点においては、新しいブランドがそれぞれ持ち味を競い合う一方、老舗各店も負けてはいない。新しい口当たり、新しい具材の組み合わせは、老舗により大きな発展の可能性をもたらしており、これらの「老舗」の顔に新たなエネルギーを注入している。
(人民網日本語版)
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