快晴の空の下、EU27カ国首脳が団結を示した――「ローマ条約」調印から60周年を記念するEU特別サミットがイタリアの首都ローマで開かれ、27加盟国の首脳が出席した。27カ国の首脳はサミット後、「ローマ宣言」に調印した。この野心あふれる厳かな宣言は、中堅的な力であった英国を失ったEUが、加盟国を今後もしっかり結びつける一助になる。
ロイター通信は、ローマ宣言の一行目「27加盟国」という表現に、深い意味が含まれると分析した。これは英国のEU離脱を間接的に認めたようなものだ。AP通信によると、EUは設立60年に歴史の転換点を迎えた。27カ国は英国が欠席する状況下、グローバル化を迎えたEUが生き残るための唯一の活路は、団結の維持であることをアピールした。ロイター通信によると、英国人がEU離脱という「パンドラの箱」を開けた後、ローマ宣言は「団結」の信号を発信した。しかし各国は誰が難民を受け入れるべきか、EUとユーロ圏のために誰が支出すべきかという問題で論争を続けており、「団結」が空論になっている。
26日付ワシントン・ポストは、EUの60歳の誕生日はハッピーとはいえず、欧州の危機は英国のEU離脱のみではないと報じた。ピュー研究所の調査によると、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、オランダ、スペイン、スウェーデンなどの人々は、自国の政府がEUに多くの権力を譲渡するのではなく、それを取り戻すことを願っている。イタリアの専門家によると、EUは現在「民主主義の赤字」に陥っている。EUは深刻な危機に直面しており、解体の可能性さえある。そうなれば、その影響は欧州を超越する。またグローバル枠組みを維持する難しさが浮き彫りになる。
フィナンシャル・タイムズによると、欧州は過去7年間で便宜的措置、その日暮らしとは何かを教えてくれた。「EU崩壊論」は常に噂されているが、EUはつまずきながらも前進しており、将来的にはこの特殊な実用主義を維持するだろう。EUは岐路に立たされており、短期間内に解体される可能性は低い。加盟国が急いで改革に乗り出さず、現状を維持するだけならば、徐々に解体に向かうだけだ。
(チャイナネット)
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