▽二次元が資本の新たな人気者に
21世紀になると、国の関連部門が、「中国の映画アニメ産業の発展に関する若干の意見」や「中国のアニメ漫画産業の発展推進に関する若干の意見」といった政策文書を次々に発表し、12年には文化部とアニメ漫画産業の発展を支援するための国の部門間連席会議のメンバー機関とが共同で「第12次五カ年計画時期の国のアニメ漫画産業発展計画」を発表した。二次元産業はここ2年ほどの間に、各方面の資本、メディア、企業の間での人気者になった。
15年は「二次元元年」と呼ばれ、多くの大手企業がこの年から二次元産業に力を入れるようになり、政策と資本に支えられて、一連の二次元コンテンツ企業 プラットフォームが成長を遂げた。
これまでに動画共有サイト「AcFun」(Aステーションと呼ばれる)と動画サイト「bilibili」(ビリビリ。Bステーションと呼ばれる)が4回に及ぶ資金調達を完了させた。最新の資金調達後、AcFunの時価総額は18億5千万元に達したが、まだ黒字の状態にはなっていない。Bilibiliの時価総額は10億ドル(1ドルは約111.4円)を超えた。両者の資本をめぐる動きが順調なことが、二次元産業全体にとって大きな励みになっている。統計によれば、16年に資本投入を受けた二次元企業は数十社に上り、1千万元以上の資金を調達した企業には米漫文化伝媒、次元倉、モーニングテック晨之科や那時那兎の制作会社などがある。ただエンジェル投資やAラウンド投資の初期段階にあるものが多く、「ブレイク」にはまだしばらく時間がかかりそうだ。