肥満は、子供同士の間でいじめが起こる主なきっかけのひとつだ。米ニューヨークタイムズ紙の報道を引用して中国婦女網が伝えた。
研究グループによると、子供がいじめに遭いやすい原因は、人種、宗教、身体的ハンディキャップ、性的マイノリティなどではなく、じつは体重である場合が多い。人類発展と家庭研究を専門に研究している米コネチカット大学のプール博士は、「太り過ぎについてたびたび指摘されると、指摘された子供の不健康な行為が顕在化する傾向がある。たとえば、体育の授業で皆から笑われた太った子供は、いじめられるのを避けるため、だんだんと授業をサボりがちになる」と指摘した。
上述の新しい研究において、研究グループは、米国・カナダ・アイスランド・オーストラリアに住む成人2866人の考え方に関する調査を実施した。プール博士によると、これら4ヶ国では、大人の肥満率と子供の肥満率がほぼ同じで、スリムな体つきや運動好きが称賛されるという文化的な心理状態も似通っているという。
4ヶ国の調査回答者のうち、少なくとも70%以上が、「体重が重すぎるとか太っているという理由で子供がいじめに遭うケースは良く見られる」と感じており、いじめの程度について、「深刻」または「非常に深刻」とした人は69%に上った。「子供がいじめられる一番の原因は?」との質問に対しては、「肥満」と答えた人が約半分でトップ、「種族・民族・国籍」とした人は21%未満、「性的マイノリティ」は15%未満、「身体的なハンディキャップ」は12%未満、「宗教・学業成績」は6%未満だった。
同報告は、過去の研究データを見直した上で、「医師・教員・家族・パートナーいずれの関係においても、偏見は常につきまとう。肥満女児の約半数は、『自分は体重が重いことで家族にからかわれる』と訴えている」と指摘した。
(人民網日本語版)
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