ロボット分野の「ダボス会議」などと言われる2016年世界ロボット大会がこのほど北京で開幕し、各種各様のロボットが登場した。実際、ロボットがいろいろな産業や業界で活躍するようになるペースは、私たちの創造を遥かに超えている。
▽英国の道路で自動運転車が走行 20年の実用化目指す
英国現地時間の今月11日、英国のミルトン・キーンズ南部の小さな町で、オックスフォード大学の関連企業が開発した2人乗り自動運転電気自動車が、時速8キロメートルで道路を走行した。角を曲がることができ、横断歩道を歩く人がいれば自動的にストップして道を譲ることもできる。レーダー探知機を利用したナビゲーションシステムや画像撮影技術により、自動運転が実現したという。
今回のテスト走行は輸送システム革新センターのテスト走行計画の一部で、英国では初の公共空間における自動運転車の走行試験となった。同センターは同町で自動運転車40代を走行する計画も立てており、早ければ20年にも自動運転車を道路で走行させるという目標を達成するために努力を重ねている。
▽囲碁AI「アルファご」をグーグル翻訳に 翻訳者は飯の食い上げ?
最近、グーグルは囲碁に対応した人工知能(AI)「アルファご」のディープニュートラルネットワークをグーグル翻訳に応用することを明らかにし、翻訳の平均誤差率は60%低下し、翻訳文は中レベルの両言語の使用者の水準に近づくとした。この成果は翻訳にとって「重大な飛躍」とみなされている。
これまでにもよくあった短い文章の翻訳に比べ、グーグルがうち出す同ネットワークに基づいた翻訳システムは打ち込まれた文章全体を編集翻訳するもので、前後の文脈を十分に読み取り、質の高い訳文を生み出すことができる。この情報が伝わると波紋が広がり、翻訳者の仕事が奪われる、外国語専攻の学生にとって命取りになるなどという見方が広がった。
▽速記者、建築作業員、配達員……みんな失業?
マイクロソフトの研究員がこのほど明らかにしたところによると、マイクロソフトの訓練を経たニュートラルネットワークは人間のように言葉を識別でするという。17日に発表された報告書は、マイクロソフトが研究開発を進める自動化システムと専門の速記者を競わせたところ、システムの誤差率が初めて人間を下回ったこと伝えた。こうした情報を受けて、速記を生業とする人々は大いに不安を感じたに違いない。
運転手、翻訳者、速記者はロボットに取って代わられる可能性があり、ほかにも建築作業員、配達員、保育士、銀行の事務員、電話の顧客対応サービス、倉庫管理者、レジ担当者、清掃員、販売員、会計担当者、金融関係者、製造業労働者、レストランの店員、行政機関の事務員、サービス担当者、音楽家、医師、看護士、教員、軍人、新聞記者などが職を失う恐れがある。米AP通信では記事の4分の1をロボット記者が書いているという。
ロボット時代が来れば、私たちはみな本当に仕事を失うことになるのだろうか。人類には何の取り柄もなくなるのだろうか。
ロボットは人類を単純な繰り返し作業の労働から解放してくれる。人はロボットの力を借りて自分の分析力や創造性を発揮し、作業の効率と質を高め、分析、評価、総括、創造など要求レベルの高い労働に精力を傾けることができるようになる。人とロボットの強い結びつきこそが未来の発展の方向性だ。
(人民網日本語版)
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