新華網北京8月17日 20カ国・地域グループ(G20)杭州サミットが来月開催される。8月3日、王毅外交部長はラオスのサルムサイ外相との会談後の共同記者会見で、杭州サミットが歴代のサミットの中で最も豊富な成果を上げることのできる見込みがあるサミットになると表明していた。今回のサミットで作り出せる成果にはどのようなものがあるか。
王毅外交部長が5月26日に国内外メディア向けブリーフィングで紹介した状況によると、今回のサミットにおいて、中国側は現在各当事者と共に、十大成果を作り出せるよう取り組んでいるところだという。
それには第一に、革新的成長の青写真を制定する。中国側は「革新的成長の方式」を今年のサミットの重点議題として確定した。これはG20が世界的成長の中長期的な原動力に初めて焦点を当てたことになる。我々は、この主張がますます多くの加盟国から賛同を得ていることを喜んで見届けた。今月中旬に開催された革新、新産業革命、デジタル経済に関する特別作業グループ会議で、各加盟国はG20における革新的成長の青写真の制定について、すでに原則的な共通認識に達している。この青写真は世界経済の成長に新たな力強い原動力を探し出すだけでなく、革新、新産業革命、デジタル経済などの各分野において一連の具体的な行動計画を制定する見通しだ。我々は理念、行動、メカニズムを有し、共に世界の成長のために新たな道を切り開くことを成し遂げるられるよう努めていく。
第二に、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」行動計画を制定・実行する。世界最大の発展途上国として、中国はG20が開発問題をより重視し、開発問題への投入を拡大させるべきだとみなしている。今年我々は、開発問題を初めてグローバル・マクロ政策枠組みの際立った位置に据え、初めて「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実行をめぐり行動計画を策定するという2つの「第1回」に取り組んでいる。我々は集団及び国別行動を通じて、国連の持続可能な開発のためのアジェンダに力強い支援を提供できるよう期待している。我々はまたより多くの発展途上国の参与を誘い、杭州サミットを発展途上国の最も代表的な会議にさせていく。我々は、G20が20カ国に属するだけでなく、全世界にも属しており、自身の福祉のみならず、更には全人類の共同発展についても関心を寄せているというシグナルを、国際社会に向けて伝えられるよう望んでいる。
第三に、構造的改革の優先分野、指導原則及び指標体系を制定する。各当事者はG20の構造的改革における9大優先分野で共通認識に達し、指導原則をより詳細に制定し、改革の進展と効果を推し量る指標体系を確立する。これはG20の歴史上も初めてで、末梢と根本を兼ねて治め、成長を促進する構想を体現した。財政、通貨政策を継続して適切に運用し、当面の試練に適切に対処すると同時に、構造的改革を通じて世界経済の中の長期的な成長の潜在力を高めることだ。
第四に、世界貿易の成長戦略を策定する。貿易は世界経済の血液であり、開放型世界経済の確立に重大な意義がある。国際貿易の伸び率は長年にわたり連続して世界経済の成長を下回っている。中国側は今年、貿易投資をG20の議事日程に盛り込み、このためにG20貿易相会合及び貿易投資ワーキンググループなどのメカニズム化されたプラットフォームを構築した。世界貿易の成長戦略は、貿易投資政策の協調によって、利便化措置を講じて貿易コストを軽減し、貿易融資などの措置を増加し、貿易の成長の下落傾向をひっくり返すことが趣旨になる。
第五に、世界的な投資政策の指導原則を制定する。現在、国際投資分野は3,200件余りの二国間協定によって分割され、国境を越えた投資協力の展開にとって不利になっている。中国側は今年、G20で世界的な投資指導原則を制定するように推進する。これは世界初の多国間投資規則の枠組みで、創始的な意味がある。多国間投資ルールの制定は一気に解決するものではないが、このプロセスをスタートさせることが重要な意義を持つと言える。