論議
事情筋によると、碑林博物館と猫との関係は、1匹の黄色い猫から始まる。数年前、黄色い色をした1匹の野良猫が同博物館にたどり着いた。館内の心やさしいスタッフがこの猫の面倒をみた。猫は繁殖し、現在のような大家族を作ることになった。
西安碑林博物館を訪れたことのある観光客によると、黄色い猫ファミリーは館内で存在感があり、猫たちが出現すると多くの観覧者がシャッターに収めるという。「ネットアイドルの猫」であり、観光客を幸せな気持ちにする存在である。厳かな展示物の中にあって、活き活きとした生命力をもたらすものだった。
“駆逐令”が正式に決まると、猫を愛する多くのスタッフが彼らを捨てがたいと思った。「なんと言っていいのか。君たちとお別れしなければならない」と題する、博物館内の黄色い猫ファミリーの写真は、ネットユーザーたちに転載された。これを見た人々は猫に注目すると同時に、観光客を傷つけた事件の本当の被害者は誰なのかと考えた。
あるネットユーザーは、「もし子供が文物でけがをしたら、文物は撤去されるべきなのか。安全とは、観光客を保障するだけでなく猫に対しても尊重されるべきものだ」といい、他のネットユーザーは、「どんな子供にもその親がいる」とコメントした。ネットユーザーは、猫が館外に出されることだけでなく、子供の管理をうまくできない親にも注目しているようだった。