世界大手の不動産コンサルタント会社、英ナイトフランクはこのほど、昨年第1四半期から今年第1四半期までの世界の大都市150都市における住宅価格の変動状況を発表した。総合データによると、これら150都市における今年第1四半期の住宅価格平均上昇率は4.5%、ランキング上位10都市に中国の都市が4都市ランクインした。ラジオ中国之声「央広新聞」が報じた。
最新の世界150都市住宅価格上昇率ランキングによると、深センが62.5%で堂々のトップ、上海、南京、北京の3都市もトップ10入りを果たした。特に、南京の不動産デベロッパーが買値を上げる速さは、「コンピュータでも追いつかない」ほどだったという。オークション担当者が、オークションの最中に、ヒートアップした状況を抑えるために、いったん「ストップ」かける事態も起きている。広州の住宅価上昇幅は15.3%で第13位、英ロンドンを上回った。
南京でこのほど、上半期初の土地オークションが開催されたが、5つの物件について、不動産デベロッパーが入札開始後ただちに最高値まで値を釣り上げたため、オークションが中断される事態となった。さらに、業者が猛烈な速さで買値を上げており、そのスピードは「コンピュータでも追いつかない」ほどで、異常なまでの現地の活況ぶりがうかがえる。厦門(アモイ)市国土資源・家屋不動産管理局は15日から、住宅ローン政策を改正した。特に、ローン未完済の住民や2ヶ所以上から住宅ローンを借り入れている住民に対し、自己資金の比率を住宅価格の4割から6割に引き上げるなど、住宅に投資する人々に対する制限が目に見えて厳しくなった。ある専門家は、「アモイの住宅ローン制限策の効果は有効とは言えないだろう。なぜなら、値を釣り上げる人が、自己資金率が10%、20%上がることを問題にすることはあり得ないからだ。調整策によって住宅価格全体に大きな変化がもたらされるとは考えられない」とコメントした。
交通銀行首席エコノミストの連平氏は、「三、四線都市の多くは、土地譲渡に関する制限策を設けており、新規着工規模が大幅に拡大することはあり得ず、不動産投資に対する抑制作用が生まれている。不動産デベロッパーの経営状況はいっそう厳しくなり、住宅ローンの貸し倒れ率も上昇するだろう。重点都市では不動産市場抑制策が実施されており、不動産デベロッパーは、資金繰りが窮地に陥るリスクに警戒する必要がある。特に、多額を上乗せして土地を手に入れた企業は、資金チェーンの遮断や債務不履行などのリスクに直面する恐れがある」と分析している。
(人民網日本語版)
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