新華網ワシントン5月23日(記者/高攀 鄭啓帆)米国際貿易委員会(ITC)が18日公表した政府の報告書は、すべての条項が発効してからも、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)が米国全体の経済にもたらす貢献には限りがあることを示している。
ITCが当日発表した報告書は、ITC委員会はTPP が2017年に発効すると仮定し、その後の動態に関する計算可能な一般均衡モデルを利用して協定が発効してから15年と30年後の米国経済への影響を推測しており、またTPPを含まないベースラインシナリオ(Baseline scenario)と比較を行ったことを示している。
報告書によると、2032年に多数のTPP条項がすべて発効するまでに、標準的なケースに比べ、協定は米国の実質国内総生産(GDP)を427億ドル(率にして0.15%)押し上げ、雇用全体では12万8000のフルタイムの職場(率にして0.07%)を押し上げる。また、2047年にTPPのすべての条項が発効するまでに、協定は米国のGDP成長率を0.18%押し上げ、雇用全体の成長率を0.09%押し上げるという。
5年余りの交渉期間を経て、米国、日本、オーストラリア、カナダ、メキシコ、ベトナム、マレーシアなどの12の国が昨年10月、TPP交渉について合意に達し、今年2月に協定文書に正式に調印したが、当協定は各国の立法機関の承認を得る必要があり、そうしてようやく発効が可能となる。
(新華社より)
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