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新華網北京5月9日(記者/韓墨)幅広い期待を集めたアジアインフラ投資銀行は今週初め、アジア開発銀行とパキスタンの高速道路プロジェクトを共同で支援する同銀行の初の共同融資プロジェクトを発表した。中国が初めて設立を提唱したこの多国間金融期関は誕生から5カ月余り後に、その経営業務の実質的な一歩を踏み出した。
BRICS銀行も半月前に、中国、インド、ブラジル及び南アフリカの多数のグリーンエネルギー・プロジェクトの支援に充てる総額8億1,100万ドルの初の融資プロジェクトを公表した。それはこの上海に本部を置く多国間銀行が設立から9カ月後に商業運営を開始したことを意味する。
アジアインフラ投資銀行、BRICS銀行、及び昨年に運営をスタートした「シルクロード基金」と着実に推進しつつある「一帯一路」構想、これらの中国が提唱、又は深層から参加した国際メカニズム「インフラプロジェクト」はわずか2~3年で構想が現実化したのは、中国を含む各国と高い効果に配慮して協調し、共同で推進してきた結果だ。この期間に、これらの提案は一部の西側諸国の疑念、妬み、中傷に遭ったこともあるが、最終的に芽を出して開花した。そのことはこれらの「中国の知恵」と「中国のプラン方案」が回避できない時代の潮流に順応し、制止できない発展のニーズに対応し、推計不可能な世界のボーナスが必ず与えられることを表している。
第一に、目に見える「経済のボーナス」。アジアは世界経済が公認するエンジン及び希望の地だが、インフラが深刻に「不足する」地域でもある。
今後10年間にアジアに約5,000億ドルのインフラ投資が不足する状況で、アジアインフラ投資銀行、BRICS銀行、「一帯一路」建設などの提議とメカニズムが人々の視野に入っている。アジアインフラ投資銀行とBRICS銀行が現在までに公表した融資プロジェクトは、例外なくすべてがインフラプロジェクトだ。これらは当地の人民に実質的な利益をもたらし、短期的に就業及び関連産業をけん引するだけでなく、アジア、ひいては世界経済の深層からの融合のために、基盤を作る。
第二に利用できる「制度的利益」。長年にわたり持続する国際金融危機によって、人々は世界的な経済ガバナンスの深層の問題を自省し始めている。
アジアインフラ投資銀行は「有能、清廉、グリーン」を信条とし、すべての国に大きな扉を開き、「派閥体制」にならず、常駐董事会を設置しないガバナンスの刷新に取り組んでいる。「一帯一路」構想は、開放と協力、調和と包容、市場運営、互恵ウィンウィンを強調している。BRICS銀行は幅広い発展途上国の建設と発展のために、懸念をなくして困難を解決することに注力している。これらの新理念、新メカニズム、新実践は、実際の行動で外部のさまざまな疑念を払拭するだけでなく、多くの新しい路線を歩み、後続的なグローバル経済のカバナンス改革に新しい視点、経験及び参考例を提供している。
第三に、安定した「理念のボーナス」。開放的な経済の新しいメカニズムを構築する際に、中国は設備の連結、貿易の往来、資金の融通を重視するだけでなく、政策の疎通、民心の融合、文明の相互学習も強調している。中国共産党第18回全国代表大会以降、中国は全世界に「人類運命共同体の形成」という重要な理念を掲げ、平等に対応し、相互に協議し、理解し合うパートナーシップの構築を提案し、開放と刷新、包容と互恵を目指す発展のビジョンを追求し、和して同ぜず、性質が異なるものでも受け入れる文明交流を促進するなどの重要な主張を提起する。また、ゼロサム思考、勝者総取り方式などの旧観念を捨て、二国間のウィンウィンや多国間のウィンウィン、全世界のウィンウィンなどの新理念を提唱する。
(新華社より)
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