チベット自治区ニンティ市ポメ県にある米堆氷河で縮退後にできた氷河湖(4月19日撮影)
中国科学院チベット高原研究所による長期にわたる遥感・地上観測によると、ここ約30年で、チベット高原及びその近隣地区の氷河面積は5万3000平方キロメートルから4万5000平方キロメートルに15%縮小したことがわかった。中国には4万6000本以上の氷河があり、その多くがチベット高原にある。
一部の研究家は、チベット高原の多くの氷河と永久凍土層はやがてなくなり、アジア各地の淡水供給に影響すると予測している。「世界の屋根」と呼ばれるチベット高原は長江、黄河、瀾滄江、ヤルツァンポ川など多くの川の源であり、アジアの約20万人に淡水を供給している。しかし、気候変動により、ここでは氷河消失、草原面積の減少、砂漠面積の増加、異常なほどの雨量減少による川の水位低下が進み、永久凍土も溶け続けている。
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