▽高まるサービス細分化傾向
「ここ数年、インターネットが普及が進み、『BAT』(百度、アリババ、テンセント)などのIT業界のリーディング企業が台頭する中、ソフトウェアテスト業務はますます重視されつつある」。ネット通販サイト「京東商城」のある部門のテスト開発エンジニアの陳さんによると、ソフトウェアテストという職業は海外ではすでに早くからあったが、中国ではまだそれほど幅広くは認められていない。
だがこの職業は成長期間を経て、「ソフトウェアテスト技術者」として2015年版の「職業分類大典」に名を連ね、国家が正式に認めた新たな職業となった。インターネット時代の新たなニーズを示す職業と言える。
杭州のあるIT企業でソフトウェアテストのインターンをしている張さん(女性)は、この業界を知るにつれて、ソフトウェアテストの重要性がわかってきたと語る。本当に優秀なテスト技術者であれば、ソフトウェアデザインへの転職はたやすい。だがソフトウェアデザイナーがテスト技術者をしようとしてもそれは難しい。テストで知っておかなければならない知識や経験はデザインよりもはるかに多いからだ。張さんによると、国外のソフトウェア会社では、一人のソフトウェアデザイナーには往々にして一人から二人のソフトウェアテスト技術者との連携が求められる。
中国人民大学新聞学院の喩国明教授は、「社会の分業とサービスが細分化し、カスタム化し、ターゲット化する中、専門人才の増加は社会発展の大きな傾向の一つとなっている。IT分野の新たな職業の出現は、社会全体の分業化 細分化がインターネット分野に表れたものであり、インターネットの発展の軌跡を見るユニークな窓口を与えている」と指摘している。