【新華社北京11月16日】今年の天猫(Tモール)「シングルデー」グローバルショッピング祭の最終売上高912億1700万元という数字は、去年の「シングルデー」の571億元より6割増えている。オーストラリア紙『シドニー・モーニング・ヘラルド(The Sydney Morning Herald)』は「電子商取引の大手、アリババが、『光棍節』(独身の日)という娯楽性をもつ祝日を1つのグローバルビジネスの奇観に変化させた」と感嘆した。
「シングルデー」は、中国経済が新常態(ニューノーマル)に入る際、消費が経済成長を徐々に促進する最も重要なエンジンとなりつつあり、またインターネットと関連のあるイノベーションが中国人の消费の富鉱を発掘する有力な手段になったことをはっきりと示している。同時に、一年に一度のビジネス化したこの祭りでは、中国と世界経済の双方向による相互作用が日増しに明らかになっている。
経済減速期における消费ブーム
「シングルデー」に全人民を買い物に熱狂させた熱情は世界を驚かせた。イギリス『ガーディアン』紙は、「シングルデー」は米国で一年に一度の有名なショッピング祭りである「ブラックフライデー」と「サイバー月曜日」を非常に見劣りしたものにさせた。今年の「シングルデー」では取引開始からわずか1時間半で、その取引額が米国の「ブラックフライデー」と「サイバー月曜日」の昨年の取引総額を上回ったと伝えている。
韓国の『毎日経済』は次のように伝えている。「光棍節」での中国の通販サイトの規模は目をみはるものがある。韓国の大手百貨店の2ヶ月の売上高は、中国の電子商取引会社なら1時間もあれば達成することができるだろう。これは先月の韓国版「ブラックフライデー」での販促業績の低迷とは鮮明な対照をなす。
記録を更新した取引成立額は、中国経済の成長率がいくらか減速していても、住民の消費能力と消费意欲は依然として強く、消費も中国の経済成長を牽引する主要なエンジンになりつつあることを明らかにしている。
モバイル端末による消費が新たな富鉱に
今年の「シングルデー」では、モバイル端末の取引寄与による取引成立額の割合が非常に高かった。これもイギリス『フィナンシャル・タイムズ』を含むメディアが注目した焦点の一つだ。アリババの統計によると、最終的には今年の「シングルデー」の終日取引額のうち、モバイル端末の取引寄与による取引成立が68%を占めたという。
中国はすでに全世界のインターネット、特にモバイル端末によるインターネット消費能力が最も強い国となっている。The German news televisionは、インターネット経済は中国政府がその支援に重点を置いており、中国の経済構造の転換における新陣地でもあることを事実が証明していると伝えている。
インターネットによる消费が急速に増加する背景のもと、インターネットによる金融革新も消费潜在力を掘り起こす重要な手段となっている。
中国と世界市場の相互作用が活発に
米国『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、「シングルデー」のショッピング祭の際に、「世界を中国まで送り込む」と特に触れて報じている。
エマージング・マーケットに専心する企業コンサルティング会社、フロンティア戦略グループ(Frontier Strategy Group) のアナリスト、Backaler氏は、これは米国企業にとっては高収益のチャンスではないかもしれないが、利益を犠牲することによって市場でシェアを得るための重要なチャンスだといえる。結局のところ、中国市場の巨大な潜在力はどこのメーカーも見逃せないのだと述べている。
『日本経済新聞』のウェブサイトは、今年の「シングルデー」のグローバル化の特徴に特に注目した。ユニクロなどの日本ブランドは「シングルデー」商戦に参加していた。このウェブサイトは「中国人の個人消費額は世界中の多くの国を大きく引き離している。よって、中国の消費市場は非常に魅力的だ。」と伝えている。
メイド・イン・チャイナ(made in china)を世界に向かわせることは依然として今年の「シングルデー」の重要な見どころだ。データでは、今年の「シングルデー」に引きつけられた消費者が世界の多数の国をカバーしたことを示している。ロシア・サンクトペテルブルクの「ファイナンス」サイトは、今年の「シングルデー」はロシア人消費者の熱い参加を引きつけた。ロシアの電子商取引・ネットワーク協会は、今年の「シングルデー」ではロシア人消費者が中国のネットショップに600万~700万件分の注文書を発行させたと推測していると伝えている。
(新華網日本語)
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