浙江大学機械工学学院の傅建中教授が率いる研究チームは、器官の3Dプリント技術を開発した。組織構造と内部の栄養補給ルートを同時にプリントすることで、3Dプリントされた細胞の栄養維持の問題を解消した。栄養が確保されれば、細胞はより長生きできる。これによって大きな器官の3Dプリントが可能になった。研究論文はこのほど、学術誌「Biomaterials」(電子版)に掲載された。科技日報が伝えた。
同技術は3Dプリント技術を採用し、細胞を含む生物インクを一層ずつ正確に積み重ねていくことで、細胞を含む3D構造を形成する。これを基礎とし培養を続け、必要な組織を得ることができる。傅教授は、「組織の内部の細い血管は、栄養を運ぶルートだ。我々は体外でこれらの血管を再構築しようとしている」と話した。
研究チームは組織構造と栄養補給ルートを同時にプリントしようとしている。賀永准教授は、「ゲル繊維の内部は空洞になっており、栄養の輸送に利用できる。このことにヒントを得、チームは1年の時間を掛けて、中が空洞のゲル繊維を使った器官の作成を試みた」と述べた。
この方法は器官、ゲル微少流体チップ、細胞センサチップ、薬品選別チップなどに使用できるという。
(人民網日本語版)
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