【新華社東京6月9日】日本の内閣府は8日、同国の第一四半期の国内総生産(GDP)の前月比の伸び率をこの前の0.6%から1%に上方修正し、年率換算の伸び率も前回の予測値2.4%から3.9%に上方修正した。日本の経済学者の間では、日本経済は「陰」から「雲」の状況になり、消費税率引き上げによる減衰期の陰と霧が消え、復興の勢いが次第に安定しつつあるという見方が一般的だ。
昨年以降、日本政府は経済復興を促進する各種措置を次々と打ち出し、一連の景気対策が作用する中で、昨年第4四半期からゆっくりと回復してきた。特に、株式市場の上昇、輸出誘導型大企業の活性化、経済効果の増加及び就業問題の解決などの方面で著しい成果を上げた。
統計データを見ると、日本経済は確かに好転し、一部の分野で大きな成果を収めているが、問題は依然として厳しいと言える。主にサラリーマンの実収入減少、物価上昇、個人消費支出の伸び幅鈍化、貧富の差拡大、政府債務が過去最高額に達するなどの問題を含む。
2014年、日本の月平均世帯収入はやや増加しているが、物価上昇と消費税率引き上げなどの要素を差し引くと、実質購買力は前年度比で3%低下している。大多数のサラリーマン家庭は生活への重圧が以前より大きくなったと感じている。
国の債務はさらに増加している。安倍首相の就任から2年余りの間に政府債務は997兆円から昨年末の1,029兆9,200万円に増加し、GDP約2倍に増加しており、2020年度の財政収支黒字化目標までの道程はまだまだ遠い。
一方で、日本の学者の多くは日本経済の調整が進展するにつれて、消費税率引き上げの経済成長に対するマイナス要素が徐々に減少し、消失していくと受け止めている。経済、金融政策を着実に実施し、効果が生ずるようになり、企業の経営状況が改善され、サラリーマンの収入が増加し、消費が安定し、経済復興の勢いも安定に向かうと予想される。
日本総合研究所がこのほど発表した『日本経済展望』は、2015年度の日本経済は1 . 7%成長し、2016年には1 . 5%成長するものと見込んでいる。日本の内閣府も経済に対する基本的な評価を引き上げており、消費税率引き上げが経済にもたらしたマイナスの影響が徐々に消失するのに伴って、企業の経営環境が改善され、2015年度の経済が前年より1 . 5%ほど成長する見通しだとみなしている。
(新華網日本語)
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