【新華社北京2月10日】中国税関総署は8日、次のようなデータを発表した。1月の中国の輸出入総額は前年同期比10.8%減の2兆900億元に達し、このうち輸出額は同3.2%減の1兆2,300億元、輸入額は同19.7%減の8,600億元となった。季節的な調整を行った後、上記の減少幅はやや縮小すると見られるが、依然として市場予測を超えている。
取材を受けた業界関係者は次のような見通しを示した。中国の輸出入が低調なスタートになったことは、世界経済が尚、世界的な金融危機後の深度調整期にあることを示すもので、全体的な復興の勢いが弱いことは大きく変化していない。中国は各項目の安定した対外貿易措置が次第に効果を発揮し、対外貿易競争における新たな優位性を育成するにつれて、年間輸出入額で適度な安定成長を維持することが期待できる。
1月の中国の米国、东南アジア诸国连合への輸出はやや増加したが、対欧州連合輸出は4.4%減少し、対日本輸出は20.4%減少した。大陸部の香港への輸出も1割強減少している。同時期に主要10個の貿易パートナーのうち、台湾から輸入が前年同期比で小幅に0.7%増加した以外は、その他の国、又は地域からの輸入はいずれも減少している。
対外貿易の将来的な動向について、専門家は次のような見解を示している。通年で対外貿易の運行を見ると、外部環境は全体的に昨年よりやや好転し、関連政策が改善されたことも加わり、「一帯一路」戦略構想が早急に進展し、高水準の自由貿易区ネットワークを構築しつつある。また、越境電子商取引、市場調達などの新興貿易取引方式が勢いよく成長し、中国の対外貿易は適度に安定成長を維持することが期待されるが、同時に直面するリスクも過小評価できない。
中国の国家統計局はこのほど、次のデータを発表した。製造業の月間購買担当者景気指数(PMI)の1つである輸出向け新規受注指数は48.4%となり、同年前月比で0.7ポイント減少した。これらの先行指標は、今年の第1四半期と第2四半期の初めに中国の輸出が依然として景気落ち込みの大きな重圧に直面することを示している。
注意すべき点は、一部の国の中央銀行が通貨緩和政策を実施するにつれて、国際的に外国為替相場が大幅に変動し、競争性のある為替レート引き下げのリスクが集中することも対外貿易動向に影響を及ぼす変化の一つになることだ。
中国商務部対外貿易司の張驥司長は、為替レートのリスクは、貿易会社にとって巨大な重圧となるため、企業は経験を総括し、金融機関が提供するリスク回避ツールを活用し、対応プランを練る必要があると指摘する。
(新華網日本語)
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