3日、ギザ県サッカラ地区で出土した木棺。(カイロ=新華社配信)
【新華社カイロ10月5日】エジプト観光・考古省は3日、考古学チームがこのほどギザ県で発掘した墓から約2500年前の木棺59基が出土したと発表した。
墓は同県サッカラ地区にあり、現場で開けた二つのひつぎからは保存状態の良いミイラ2体が見つかった。
アナニ観光・考古相は新華社の取材に対し、サッカラ地区で重要な考古学的発見であり、出土した木棺の保存状態は良く、遺跡にはまだひつぎが残されていると説明した。発掘チームがひつぎの所有者を古代エジプトの祭司か官吏だと暫定的に判断したことも明らかにした。
エジプト考古最高評議会のワジリ事務局長は出土した木棺について、地下10~12メートルに埋められており、出土時は完全に密封され、表面には色鮮やかな絵が描かれていたと説明。木棺とともに古代エジプトの神々をかたどった彫像も出土したと紹介した。
サッカラ地区は古代エジプト文明の中心的遺跡で、約4700年前に築かれたジョセル王の「階段ピラミッド」など複数のファラオのピラミッドや多くの貴族の墳墓がある。(記者/呉丹妮)