7月16日、四川省阿麼靴業のライブコマース配信ルームで婦人靴のライブ配信を行う趙映財さん。(成都=新華社配信)
運搬工から「ライブ配信販売員」への転身を果たした趙さんも新職業が自分のキャリアにこれほど大きな変化をもたらすとは考えてもいなかった。趙さんによると、彼のライブ配信のフォロアーは1万人を超え、売上高も配信開始直後の2万元(1元=約15円)から18万7千元に増加。6月と7月には販売成績で2冠を達成した。ライブ配信ではこれまでの経験も役立った。靴の材質や仕上がりに精通していたことが知識の支えになったのだという。
同社の喬紹傑(きょう・しょうけつ)総経理助理は、5月の売上高がライブ配信チームの力により前年比20%増えたと説明。同市の補助金政策により職員をリストラするどころか、20名余り新規採用したと語った。
中国では、新型コロナの感染拡大期にライブコマースや宅配に代表される「在宅経済」が急速に発展した。大手人材サイト「智聯招聘」とアリババ傘下の通販サイト「淘宝(タオバオ)」の公式データサービス「淘榜単」が共同で発表した「2020年春季ライブ配信産業人材リポート」では、今年2月に淘宝のライブコマースサービスに新規登録した業者数は前月比8・1倍と大幅に増え、ライブ配信人材の求人も2・3倍に増加した。